ＪＹＪ出演うたった「震災パーティ」の罪深さ

２０１１年末から年始にかけて、韓流ファンと震災被災者を巻き込んだ、ちょっとした騒動があった。間もなく１年を迎える東日本大震災を巡ってはさまざまなチャリティイベントが開催されているが、せっかく日本人が改めて「絆」を大事にし始めた中で、その気持ちに大きな水を差しかねない不祥事であった。


　ことの発端は１２月２２日、日本経済新聞夕刊に掲載された新聞広告だった。「東日本大震災１周年・チャリティ・パーティ」が３月２１日に開催されるという告知で、韓国の人気アイドルグループ「ＪＹＪ」が出演すると大きな活字でうたっていた。


　このパーティの主催者は「アースプロジェクト絆・事務局」と「（国連）南南広報センター」。制作は「東京国際音楽祭事務局」とあった。


　ＪＹＪは、韓国の人気グループ「東方神起」の５人のうちの３人、キム・ジェジュン、パク・ユチョン、キム・ジュンスが２００９年に脱退してつくったグループ。韓国や日本だけでなく海外で広く人気がある。


　ＪＹＪは現在、韓国のマネジメント会社Ｃ－Ｊｅｓに所属しているが、日本のエイベックスと権利交渉がこじれ、日本で容易に公演ができない状況だ。なかなか日本では見られないことも拍車をかけ、ファンの間で大きな話題になった。


　ところが新聞広告を見ると、円卓ＶＩＰ席１０万円、円卓Ｓ席５万円、立食が３万円と、パーティはかなりの高額だ。その割に会場名は「都内のホテル」と書かれているだけで分からない。申し込みメールも、ニフティの個人メールであり、新聞広告自体に怪しい匂いが漂っていた。


　さらにそのうち、主催者のホームページが閉鎖され、問い合わせ電話もつながらない事態になった。この辺りからブログやツイッター上では「怪しい」「詐欺ではないか」「振り込まないほうが良い」などと書き込みが相次いだ。


　弊誌オルタナでも年末にウェブサイトで記事にしたのだが、このころには「ＪＹＪのマネジメント会社Ｃ－Ｊｅｓは『ＪＹＪは出演しない』と答えた」との情報がネット上に出回り、「このイベントは詐欺的である」との認識が広がってきた。


　この間、「アースプロジェクト絆・事務局」がどんな動きをしていたかは不明だが、１月７日になって突然、「ＪＹＪはイベントに出演しない。Ｃ－Ｊｅｓ社からの了承を得ずにイベントを告知した」ことを認める「お詫び広告」を日本経済新聞に掲載した。


　お詫び広告では「お申し込みを頂いた方にはキャンセル手続きをする」としているものの、ホームページは依然として閉鎖されたままで、問い合わせ電話番号の記載もなく、本当に返金されるのか、疑問の声が上がっている。


　主催者の片割れである「（国連）南南広報センター」について、国連広報局直属の機関である国際連合広報センター（ＵＮＩＣ）の担当者は、オルタナの取材に対して「南南広報センターという名前は聞いたことがないし、ＵＮＩＣとしても付き合いは無い」と回答した。


Global　Pressより一部抜粋
http://webronza.asahi.com/global/2012011500002.html



これも最近流行の詐欺ということでしょうか？どうぞ皆様もお気をつけくださいませ。