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読み書きの苦手な小4の児童

2019年04月09日 | 教育
1 主訴

・計算の仕方は理解しているが,文章問題を読むことが一人では難しい。
・文字の形を捉えることが難しいようで,書き写すことが遅い。
・ひらがなや漢字の練習方法や授業の中での支援方法をどうしたらよいか。

2 様子


・小4の単学級に所属している。黒板の字を写す速度は周りの子と比べると遅い。
 何とかついていき,写していた。

・黒板に書かれた文をそのままの長さや区切りで書こうとする傾向があり,ノート
 と字数が違うと少し混乱する様子が見られた。

・先生や友達の話をよく聞いており,自分から手をあげて発表し,一生懸命話して
 いた。その様子から,まだ「できない」という自己肯定感の低下はそれほど見ら
 れないと感じた。

3 対応

・字が大きかったり小さかったり線からはみ出したりしている。マスのあるノート
 を使用したり(TOSSノート等)丁寧に写す教材(うつしまるくん,暗唱直写スキル)
 などを取り入れていけるとよい。

・全体への指示の後,分からないでいることがあるので,近づいて教科書の読む場所
 やノートの書き出しの場所を指さして教えてあげるとよい。

・席が後ろであったが,できるだけ教師の近く,一番前などにして,「きちんと読ん
 でいるか」「ページをめくっているかなど」ときおり確認が必要である。

・プリント教材のとき,「名前を書きなさい」という指示で,本児だけ書いていなか
 った。「名前を書いたおとなりの人と確認。」など,チェックできる指示を合間に
 入れてほしい。

・自分で考えて文章を作る作業では,隣の人と相談したり,見せてもらってヒントに
 したりしていいなど,本児が困ったときに学習が進められるよう,配慮が必要だと
 思われる。

・子どもたちに学習活動をさせるときには,全体に指示してから様子を見て,活動に
 迷うそぶりが見られたら,本児にもう一度声をかけるようにしていった方がよい。

・手先を正確に使う力が身に付くので,ミニ定規は今後も使わせていってほしい。

・黒板の周りの情報量が多いので,少し整理した方がよい。特に右前のラジカセ,荷
 物など,後ろやサイドなど,見えない位置に置いた方がよい。(気が散る原因を取り除く)

・赤鉛筆,ミニ定規など,忘れた子にはすぐに貸せるよう,先生の方でたくさん用意
 しておいた方がよい。
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