読み間違い&勘違い

2008-12-14 22:42:56 | Weblog
 麻生総理の漢字の読み間違いが話題となっている昨今で
あるが。

 漢字の読み間違いなどだれにでもあることで、幾度も書い
たことであるが脂ハゲ自身つい数年前まで「暴露」を「ぼうろ」
と読んでいた。イエス曰く、「汝らのうち、罪なきもののみまず
石をなげうて」であって、脂ハゲには「踏襲」を「ふしゅう」と読
もうが「頻繁」を「はんざつ」と読もうが石を投げる資格はあま
りない。

 ただこの手の読み誤りを公的な席でやれば、「あのひと馬
鹿なんじゃないの?」と思われるのは致し方なく、イメージダ
ウンをいかにして最低限のとこですますかが政治家としての
技量であろう。つーか、漢字読めないことを逆手にとって自虐
的なジョークで切り返すとか。日本において育ちのよい人間と
いうのは、幼少時より「あんたサイコー、あんたグレート」で育
てられてきているせいか、他者を笑いものにすることには長け
ているが自らを笑うことには長けていない。辞任会見のときの
福田前総理とか、山本高弘にマジ切れして、「鼻の穴は大き
いがケツの穴は小さい」ことを露呈したオダユージ大センセイ
とか。もっともオダユージ大センセイの育ちがよかったかどうか
は、脂ハゲはあまり知らないのであるが。

 麻生総理が頻りに引き合いに出す祖父・吉田茂元総理は、
英国文化に肩までどっぷりと浸った方であり、英国流のユーモ
アというものもよく分かっていた御仁なのではなかろうかと。で
あるなら、孫の太郎ちゃんもそういうとこを受け継げばいいのに
と思うのだが、「漫画好き=オタク」の路線でいまだやっていっ
てるんだから不思議といや不思議だ。ゴルゴ13にあんまり笑
いの場面はないぞ。

 現代日本をダメにしたのは小泉元総理と竹中元経済財政相
だと半ば本気で思っている愚か者の脂ハゲではあるが、それ
でも彼らには「お笑い」がたしかにあった。小泉氏など、自分が
「変人」であるという評判を逆に利用したんだから策士である。
「マジメ」というものに対する評価が軽くなっている時代の風潮
をものの見事に利用した。「公約を守れないことなどたいしたこ
とではない」なんて、政治家という職業そのものを否定している
決定的な発言なんだが、言った人間のキャラがキャラゆえ深く
ツッコむ人間がだれもいなかった。あの発言を現状の麻生総理
がやったら間違いなく内閣が吹っ飛ぶ。小泉元総理の「時代の
潮目の読み方」というのは天才的であったなと今でも思う。もっ
とも、「政策が時代にあってるか」という問題に関しては、あくま
で結果論かもしれないが盲目であった。現代日本の不幸の源
はそこにある。

 とりあえず、麻生総理は漢字の読み間違いを「芸」にまで昇
華させることが肝要である。周囲のスタッフもその点考えろと。
ミスしないように注意すればするほど、「べらんめい調の気さく
な政治家」という虚像がどんどんクラッシュしていき、ひいては
総理の存在意義そのものが根本から揺らいでいく。その結果
が支持率の低下に他ならない。まあ、今さら遅すぎる気がしな
いでもない。

 しかし米国の不況やら自動車会社の不振やら、これからどう
なっていくのか。もしこのうえ新型インフルエンザの大流行が起
こったら、時代そのものがメタメタであろうな。今から新興宗教の
教祖となるべく準備に走った方が、金儲けの手段としては有効
かもしれない。