すき焼きすき焼き

2006-11-05 21:01:11 | Weblog
 先般、家ですき焼きなどを食した。野菜嫌いで普段肉
ばかり食うておる血液ドロドロの脂ハゲであるが、食うの
は牛丼や中華屋での回鍋肉定食が多く、すき焼き食う
のは実は久しぶりなのであった。

 スーパーで自腹切って牛肉を買う。普段肉売り場など
にはあまり行かない中年男(43才)、こういうとき困るのは
相場知らないから、なにが安いか見極めがつかないとい
うことだ。ただ肉のよしあしくらいは素人目にもややわか
る。霜降りの、脂身がきれいに筋ではいってるやつはや
はり高く、赤身と白い脂身がきっちり分離している肉は安
い。値段をとるかおいしさをとるか。貧乏ハゲは肉のパッ
ク詰めを手に取り、穴のあくほど見つめつつしばらく逡巡
する。

 結局は財布の痛みをこらえつつおいしさをとる。「栃木産
和牛 170g 1700円」価格表示とともに、「レジにて50
%引き」というインチキくさいシールが貼ってあるものを選
び出す。「ならはじめから半額で表示しろや。消費者だまし
てんのか」とも思うが、こういう表示が魅力的に見えちゃう
のもまた事実。俺の頭がヨワイせいだろうなやっぱし。
 
 「170g 850円」というのが、果たして高いのかリーズ
ナブルなのか。牛丼一杯と比較しても、どうもこのピンとこ
ない。こういう意味において、中年男は足繁くスーパーに
通い、「日用品の世間的な相場」というのを熟知する必要
があると痛感。スーパーにおける牛肉の相場も知らずに、
新聞の経済面だけ読んで、「物価が高いな」と知ったかこ
いても上滑りするだけだからだ。

 ま、そんなわけで鍋に「エバラすき焼きのタレ」、豆腐そ
の他の具と、上記の肉および冷蔵庫に保管されてあった
安牛肉(オーストラリア産肩ロース切り落とし)をぶちこみ、
ぐつぐつぐつと煮込む。生卵を割り、煮込んだあつあつの
肉を卵に放り込み、はふはふはふと言いつつ口にいれる。
炊きたてのご飯と煮込まれた牛肉。あいますなあ。特に
上記の栃木産和牛、さすがダイエーで買っても霜降り肉、
噛むと独特の甘みが口中いっぱいに広がりこのおいしい
ことおいしいこと。「こころも体も暖まる」というのはまさにこ
のことだと思う。

 生きてるうち、あと何回くらいこの幸せをかみ締められる
のかと、ややセンチメンタルな気持ちにもなってきますな。
あまりに幸せ過ぎて。今度はもっと高価な肉、「山形産ロ
ース切り落としすき焼き用」あたりに挑戦してみたいと思う。
100g600円くらいを覚悟して。