何故死んでしまったの…祥一郎の生きた証

私は2015年12月28日、20数年共に暮らした伴侶である祥一郎を突然喪いました。このブログは彼の生きた証です。

祥一郎………お前の買ったそばめし

2016年03月09日 | 死別体験

祥一郎………

おっちゃんの食生活ががらりと変わってしまったよ…………

朝起きて精神薬を飲むので取り敢えず食べるのは、小さな餡パン一個。

職場の昼休みに、これまた小さな菓子パンや調理パン一個。お前の生前はこれにカップラーメンを食べていたけどね。

そして帰宅してからは、その辺のコンビニで買ったおにぎりと、買い置きの漬けものだったり、牛丼を買ってきたり、昨日の残りのみそ汁でぶっかけ御飯だったりもする。それも完食できないことが多いんだ。

買い物に行っても、我が家には、レトルトのカレーやスパゲティソース、カップラーメンなどが増えて来たよ。料理をする理由がなくなったからね。

でも先日、小さなな鍋で久しぶりにカレーを作ったんだよ。
冷蔵庫に去年からある、お前が生きて居た頃からあるジャガイモや人参が有ったからね。

でも結局食べきれなかった。お前にもお供えしたけど、あまり美味しくないって声が聞こえそうだね。

二人一緒だったら、二日でなくなっていただろうに…………


祥一郎………

あの頃は10キロの米が、半月持つか持たないかくらい二人で食べてたね。特にお前は御飯が好きだったから。


「あれ、もうこんなに米、無いの?ほんとによく喰うんだから。エンゲル係数上がってしょうないわ。」
っておっちゃんがブーたれたら、

「新聞の集金のお兄ちゃんが腹減ってるからって、食べていかはってん。」とか、

「灯油屋のお兄ちゃんが、昼飯食べていかはってん。」とか、

「クロの餌がなかったからな、ねこまんま作ったってん。」とか、

なにも突っ込みたくも無くなるような言い訳をしていたね。


それでも………それでも………米代がいくらかかっても、おっちゃんはお前が御飯を大盛にして食べる姿が好きだったよ………


だからオフの日は、お前に何を食べさせようか、考えるのがちょっとした楽しみだったんだ。

「おっちゃんが好きなものを作るんだよーーー」とか言いながらもね。

・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・

今、去年買った5キロの米がまだ余っているよ・・・・・その内虫が湧いてしまうかもしれない・・・

祥一郎・・・・・・

おっちゃんと一緒に最後に買い物に行った時にお前が買ったソバメシがまだあるよ・・・



これ、どうすればいいの?捨てる気にもならず、かといっておっちゃんが食べる気にもならず。

お前が帰って来てたべておくれよ・・・・冷凍焼けしてしまってそのうちたべられなくなってしまうよ・・・・

その他にも、お前のアイスクリームや、使いかけのジャムやマーガリン、粉末のプロテイン、インスタントの味噌ラーメン・・・・・・

冷蔵庫や台所には、お前の生きた痕跡がまだまだそこここにあるんだよ・・・・・

おっちゃんがそれを見る度にどんな気持ちになるかわかるだろう?

たまには料理でも作ろうと思っても、それらのお前の痕跡を見ると、そんな気も失せてしまうんだよ・・・・・


二人で数限りなく食べた昼ごはんや晩さん・・・・・

もうおっちゃんは食べる楽しみというものを、これから死ぬまで感じることは無いのかもしれないね・・・・・


祥一郎・・・・・お前と一緒に食べられるのなら、例え300円の安い弁当でも血となり、肉となって
いたんだろうね・・・・・

祥一郎・・・・・・・・もうお前と一緒に御飯は・・・・・・食べられない・・・・・・・・・