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モーニングサテライト・ウォッチ

2016.7.28 WBS・ワールドビジネスサテライト

2016年07月28日 23時59分59秒 | WBS
■マーケット

海外で余った硬貨を電子マネーに!
海外旅行に行くと、余ってしまうことが多い外国のお金。日本に持ち帰ってタンスにねむるお金は年間で約4,000億円にのぼるという調査もあります。成田空港で明日から設置されるのは「トラベラーズボックス」という、余ってしまった外国のお金を電子マネーやポイントに換えることができる自動販売機です。明日から利用できる通貨は「日本円・米ドル・ユーロ・人民元」の4種類ですが、今後は対応する通貨を増やすほか、アマゾンの電子マネーやビットコインなどにも対応していく予定です。トラベラーズボックスジャパンの名取大輔氏は「使わない外貨を、使えるポイントや電子マネーに換えることで、日本の個人消費を3,000億円から4,000億円押し上げていきたい」と話しました。

【余った硬貨を有効利用】
夏休み海外で過ごした人たちでごった返す成田国際空港。旅行綜研の調査では日本に持ち帰りタンスに眠る外国の硬貨は年間3846億円にのぼるという。イスラエルの会社が開発した外国の紙幣と硬貨を電子マネーに換える自動販売機「トラベラーズボックス」。
アップルの音楽配信サービス「iTunes」やクレジットカードのプリペイド機能など12種類(PayPal、Skype、QIWI、マスターカード、Amazon.cn、NETELLER、フェイスブック、Viber、VISAなど)の中から交換したい電子マネーを選び、外国の硬貨を入れると電子マネーと交換される仕組みである。しかし手数料は2~4割ほどとちょっと高めだ。あすから利用できる通貨は円、米国ドル、ユーロ、人民元だが、今後対応できる通貨を増やすほか、通販サイトのアマゾンの電子マネーやビットコインなどにも交換できるようになる予定だ。すでにイタリアやカナダなど6か国でサービスを始めているが、1台当たり約200万円~300万円ぶんの交換をしているという。
《トラベラーズボックスジャパン事業企画室/名取大輔室長》
「使わない外貨を使えるポイントや電子マネーに換えることで3000億~4000億円分の個人消費を押し上げたい。」
あす成田国際空港でサービスが始まるが、全国のほかの空港からも引き合いが来ているそうだ。





米追加利上げ見送り

《中継担当:NY支局/池谷亨キャスター》

--ブレグジットの悪影響を乗り越え、株価は史上最高値圏にあるアメリカですが、改めて金融政策の行方が市場の注目を集めています。
米中央銀行のFRBは金融政策を決めるFOMC=連邦公開市場委員会を開き、市場の予想通り金利の据え置きを決めました。米国では経済指標が軒並み市場の予想を上回っており、景気は堅調で、ブレグジットで後退した年内利上げの可能性が再び示唆されるのか注目されていました。声明文では雇用の改善や個人消費の堅調さが指摘され、短期的なリスクは軽減されたとの表現が盛り込まれました。これを受けて、市場では9月利上げの可能性も残されたとの見方が広がっています。m2.JPG

--明日日本では日銀金融セ策決定会合が開かれます。これに何か影響はありそうでしょうか。
とりわけ世界の市場関係者は為替の動きに注目しています。実は声明文発表後、為替はドル安円高方向に動きました。ブレグジットの影響が落ち着いたとFRBが判断したことで、市場の一部には、利上げが早まるとの警戒感もありましたが、結局はブレグジット前に想定していた緩やかな利上げペースに戻ったという理解が安心感になったようです。日銀の追加緩和の期待が高まっているだけに、市場の期待以上の中身が出てこないとなると、一段の円高に振れる可能性も高く、株価などへの影響も懸念されます。






■【コメンテーター】伊藤元重氏(学習院大学教授)

・【高まる金融緩和圧力「いま本当に必要か?」】
--追加緩和を期待する声も上がっていましたけれども、今の経済状況で追加緩和は必要でしょうか。
「冷静に考えるとこの段階でやる必要なないのではないか。1つは、ブレグジッドの騒動が一段落して市場が落ち着いている。それから、政府は当然、経済対策を打ち出したわけですけど、その成果やマーケットの反応を見ないといけないと思う。実際は打ち出したけど、それが動くのはたぶん夏休み以降だと思いますから、そうすると今の段階で金融緩和をやるのがいいのかどうか。もう1つは、VTRの中でもありましたけれども、残されている手段、量的緩和にしてもマイナス金利にしても限られていると思う。ということはそれを今の段階で出してしまうのがいいのかどうか。年の後半も、例えばチャイナリスクや新興国など世界経済に幾つか不安があり、何も起こらなければもちろんいいんですけど、何か起きた時にそれに対応する手段が必要だ。そういう意味で冷静に考えれば、僕は(緩和は)ないのかなと思う。ただサプライズの黒田総裁なので分からない。」
--ただマーケットの期待感がこれだけ高まっている中で、しないとネガティブ・サプライズということになりませんか。
「前回それがあったわけですけ、前回に比べたらネガティブサプライズはたぶん今回は小さいのではないか。」



・米追加利上げ見送り
--アメリカでは9月利上げの可能性も残されたとの見方が広がっているということですが、先生はどう見通されていますか。
「やっぱり可能であれば切り上げたいと思っていると思う。金利を上げたところから、もともとはあるペースで上げていくということを想定していましたし、それが上げられない中で、株価は最高になっている。それから直近では雇用を含めて指標ががいいわけですから、もし上げるとすると、今が上げるチャンスだろうと思う。ところが一旦ペースを落とした中で、アメリカの長期金利が非常に低くなってきていて、長期金利が低いということは今後マーケットが上を向いていくということを見ていないわけですから、そういう見通しに反して無理やり上げていくのは難しいところですね。だから上げたいんだけど、上げるタイミングを図っているということだと思いますね。」
--明日の日銀の決定がどうなるかということもお話しされていましたけれども、日銀にもFRBにも共通しますのが、金融政策の余地を確保していたほうがいいということですか。
「特にFRBの場合金利を上げておいたほうがいいという意味は、将来何か起こった時に下げる余地があるということもあって、そういう意味では金融政策というのは常に現状を見ながらやるんだと思うのですが、何か問題が起こった時に対応ができないのも困るわけですよね。日銀でいえば緩和を少し様子を見る、アメリカであれば早めに少し上げておきたい、ということだと思います。」
--それだけリスク要因が多いということですね。
「僕は世界にはかなりリスク要因が多いと思います。特に新興国・中国では何が起こるかわかりませんからね。」



・“小さな幸せ”とは…
--今日はグラマラスな海の家を取り上げましたけれども、伊藤先生はその人気の理由は何だと思いますか。
「我々はよく『小さな幸せ』という言葉を使うんですけど、ものすごい大きなことをやるわけではないけれど、少し違ったことをやりたいとか、あるいはそれによって満足感を得るとか、そういう意味では海の家みたいにこれまでもずっとあったものが、グラマラスになることによって、ちょっと新しい体験になる。マーケティングとしてはうまいと思います。だいたい夏に行くところが決まっていたところに、ちょっと変えてやることによって、そこにマーケットが開いてくるわけですから。」




■ニュース

“追加緩和”圧力 強まる
景気の先行き不透明感が漂う中、きょうから明日にかけ日銀金融政策決定会合が始まりました。ここで追加的な金融緩和が決まるのではないかと市場では期待が広がっています。また、政府の主要閣僚は「追加緩和」を促すような発言を相次いでしています。専門家によると、経済・物価の状況から見ると追加緩和をするタイミングだと話します。しかし、日銀の黒田総裁は過去の緩和を全てサプライズで行ってきたため、今回は追加緩和しないこともあり得るのではないかとも見ています。

【強まる追加緩和への包囲網・あす日銀の決断は】
景気の先行き不透明感が漂いデフレ脱却の道筋が見えない中、日銀の金融政策に一際注目が集まっている。今日~明日にかけて金融政策決定会合が開かれているが、ここで追加的な金融緩和が決まるのではないかとの期待が市場で広がっている。福岡県で昨日講演した安倍総理は突然、28兆円規模の経済対策を発表。その前の日には麻生財務大臣も「最大限の努力を続けてもらう事を期待」と、石原経済再生担当大臣も昨夜のBSフジの番組で「政府と日銀は一体感が必要」と発言。追加緩和へのプレッシャーが高まる中、専門家の見方は・・・。
《ニッセイ基礎研究所/矢嶋康次チーフエコノミスト》
「経済状況・物価状況からみると、(追加緩和を)今すべきタイミングだと思う。もう一度、アベノミクスの再始動を政府・日銀が一緒にやった、という評価になれば、少し(世の中の)マインドが変わる可能性もある。」と話した。
一方、企業経営者は追加緩和の可能性をどう見ているのか。
《ソフトバンクグループ/孫正義社長》
「これからは円安になってくれば、多くの企業がメリットを受けられるから、有り難い援護射撃だと思う。」
《花王/澤田道隆社長》
「追加緩和への期待はかなり高いので、追加緩和しないと円高に振れると思う。」
《不二家/山田憲典会長》
「今年の3月ごろから何となく売る場が低価格志向になっている。(追加緩和で)お金が循環するようになると我々のところにも余力が出る。」
しかし日銀がどう出るか読めない部分もあるという。
《ニッセイ基礎研究所/矢嶋康次チーフエコノミスト》
「過去の緩和が実は黒田総裁になってから、市場から見ていると全てサプライズで行われている。(世の中がこれだけ追加緩和に傾いているという状況を考えると、過去の黒田総裁からすると、逆の方向の動きをされるので、『追加緩和なし』もあり得るのではないか。」
既にマイナス金利まで導入した日銀には追加緩和の手段は限られる。市場では本当に緩和が決まるか分からないとの見方も広がり、今日の日経平均株価は下落して取引を終えた。





“グラマラス”な海の家に注目
千葉県香取市にある農園リゾートの「ザファーム」は8月1日からグランピング施設をオープンします。テントの中には4人が泊まれるベッドや電源など充実な設備がそろっています。水田での収穫体験や、ジップスライダーの体験ができます。アウトドア人気の中、アクションカメラやミニプロジェクターの需要が高まっています。ソニーは先月、手ぶれ補正のアクションカメラを、キヤノンは260gという軽さのミニプロジェクターを2月から発売し、共に売れ行きが好調です。贅沢なアウトドアニーズが高まる中、今年注目なのが、グラマラス=魅惑的な「海の家」。従来の「海の家」のイメージとは異なる豪華でおしゃれな海の家です。ボディーケアショップの「SABON」が運営する海の家では、カフェとして利用する客が増えています。伊豆の「イマイビーチクラブ」は大人をターゲットにすることで通常の海の家と比べて単価を2~3割上昇させています。

【“グラマラス”な海の家に注目】
今日、関東甲信地方も梅雨明けとなり、いよいよ夏のレジャーの季節。今年は贅沢なキャンプを楽しむグランピングの人気がますます高まってきているが、注目したのはグラマラスな海の家。一体どのような海の家なのか。

【アウトドアが一層楽しくなる!?農園で快適グランピング】
千葉県香取市にある農園をテーマにしたリゾート施設『ザファーム』。バーベキュー場や宿泊できる14のコテージのほか、最大の特徴は敷地の4割を占める広大な農場だ。収穫体験もできる事が人気で3年前のオープン以来、夏場の宿泊予約はほぼ満員だ。予約が追い付かず、敷地の森の先に新たにグランピング施設に16のテントを設置し、来月オープン予定だ。ゆったりくつろげるハンモックにテントの中には4人までが泊まれるベッド、ライトなどの電源も引かれていて充実の設備だ。またテントの傍には水田があり、収穫体験や近くの酒蔵とどぶろく作りを企画しているという。さらにワイヤーで森を滑り降りるジップスライダーも体験できる。1泊約2万7000円~(税別2名~)。この施設を運営する農業法人の和郷園は、贅沢にアウトドアを楽しみたい客が増えている事からグランピングに乗り出したという。
《和郷園/木内博一代表理事》
「大半の人はキャンプに興味あるが、道具をそろえてまではなかなか踏み込めない。ここだと本当に手ぶらで体一つで満喫できるので、初心者の入り口として便利に使ってもらえると思う。」

【アウトドアが一層楽しくなる!?冒険をキレイに撮影】
アウトドア人気が高まる中、ある商品の需要が高まっている。頭の横や自転車のタイヤなど様々なところに簡単に装着できるアクションカメラで、最近の売り上げは好調だ。ソニーHDR-AS300(3万9880円税別)。最近発売した新商品の手ブレ補正機能により、素人でもプロ並みに撮影する事ができるため、さらにニーズが高まっている。そしてアクションカメラなどで撮影した映像をその日の夜にキャンプ場で見るのが人気だ。キヤノンが今年発売した「ミニプロジェクターC-10W」(4万9800円税別)は、厚さ17ミリで260グラムという軽さだ。無線LANで接続しスマートフォンで映した映像をどんな所にも投影する事ができる。元々は営業先でのプレゼン用を想定していたが、実は4~5割がグランピングなどアウトドア利用という。
《キヤノン・マーケティングジャパン/山和宏さん》
「キャンプは片付けや準備に時間がかかるものですけども、そういったものがあらかじめ用意されているグランピングに、こういったデジタル機材を持っていき、余暇をいかに楽しむか、問時間の使い方も広がってくると思う。」

【アウトドアが一層楽しくなる!?グラマラスな“海の家”が登場】
贅沢なアウトドアニーズが高まる中、今年注目なのがグラマラス(魅惑的)な海の家だ。従来の海の家とは異なり、豪華でおしゃれな海の家だ。神奈川の由比ガ浜にあるサボン・マンゴーキウイ・ビーチハウスは、ボディケアショップ『サボン』が運営する海の家である。シャワーや更衣室を利用できるサービスは1回2500円と一般的な海の家より割高だが、予約待ちが出る程の人気ぶりだ。客の中には水着を着ていない人もいて、この店をカフェとして利用している。
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さらに伊豆・河津町の今井浜にあるイマイ・ビーチクラブは鮮やかなカクテルと共にパスタや生ハムの盛り合わせなどの料理も出すバーだ。その2階部分にはソファーやビーチベッドがある1日1組限定のVIPスペースもある。今井浜は家族連れに人気の海水浴場だが、近年は少子化の影響もあり客は減少傾向にある。そこで大人をターゲットにしたこのグラマラスな海の家を今月オープンした。さらにその横にはグランピングができるテントもある。海水浴場が午後5時なのに対して、こちらは午後11時までの営業だ。グラマラスをキーワードに大人の客を呼び込む狙いである。アウトドア人気を追い風にグラマラスな戦略でこれまでにない新たな客層を掴もうとしている。





激化!夏のハンバーガー商戦
社会現象となっているポケモンGOで集客を狙う「マクドナルド」。ライバルのハンバーガーチェーンも様々な戦略で対抗しています。「ロッテリア」では、店舗限定で、具材やソースを自由に選んでオリジナルのハンバーガーができるサービスを始めました。これまでの画一的なメニューとは異なるサービスで、多様化する客のニーズの取り込みを狙います。「モスバーガー」はこれまで弱みだった待ち時間に手を入れ、スマートフォンアプリと連携したサービスで支払いをスムーズに。ネット注文とのコラボレーションで大幅な待ち時間の短縮が可能となりました。「ウェンディーズ」と「ファーストキッチン」は去年、2つの店のメニューが楽しめるコラボ店舗で売り上げをアップさせました。両店舗それぞれの得意とする客層を取り込むことに成功しました。このコラボ店舗は今後増やしていく方針です。



民主党・クリントン氏 オバマ大統領が支持訴える
11月のアメリカ大統領選に向けた民主党の党大会で27日、オバマ大統領が登場し、クリントン前国務長官の支持を訴えました。党内の支持がクリントン氏とサンダース氏に分断される中、党の結束を呼びかけました。演説が終わるとクリントン氏がサプライズで登場。オバマ大統領と抱擁を交わすと会場から大歓声が上がりました。両者は2008年の大統領選挙で熾烈な指名争いを展開しましたが、共和党のトランプ氏の打倒に向け一体となって本選に臨みます。最終日の28日には、クリントン氏が大統領候補指名の受諾演説を行う予定です。一方、共和党のトランプ候補はクリントン氏が国務長官時代に消去した3万通の私用メールについてロシアにハッキングを促す発言をするなど、ネガティブ・キャンペーンを展開しています。最新の世論調査で平均支持率はトランプ候補が、クリントン氏を上回っていて、外国のサイバー攻撃を認めるような発言は、今後の支持率に影響を与えそうです。



国内自動車生産 ↓3.1%
大手自動車メーカー8社がきょう発表したことし上半期の国内自動車生産台数は、前の年に比べて3.1%減の424万2,869台となりました。上半期としては2年連続のマイナスです。4月以降に三菱自動車とスズキの燃費データの不正問題が相次いで発覚したことが軽自動車の生産減少に拍車をかけたほか、熊本地震の影響でトヨタ自動車の生産が落ち込むなど8社のうち5社が減少しました。



VWが世界販売首位
フォルクスワーゲンのことし上半期の世界販売台数は、前の年に比べて1.5%増の511万6,800台と2年連続で首位を維持しました。排ガス不正問題で、販売台数が落ち込んだものの、傘下のアウディやポルシェなどのブランドが全体を押し上げました。一方、トヨタはグループ会社で相次いだ事故などで生産を一時停止したことが響き、2位にとどまりました。



低所得者に1万5,000円給付
政府与党は、来週取りまとめる経済対策の中で低所得者に対して1万5,000円を給付する方針を固めました。住民税が非課税の低所得者およそ2,200万人が対象となる予定で、低迷する個人消費の底上げにつなげたい狙いです。新たな経済対策について、安倍総理大臣は事業規模で28兆円以上とする意向を示していて、来月2日に閣議決定する見通しです。



韓国 元慰安婦財団が発足
韓国政府はきょう、いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる去年の日韓両政府の合意に基づき、元慰安婦を支援する財団を発足させました。財団は、日本政府が来月中にも拠出する10億円をもとに、元慰安婦への現金支給や追悼事業を行う見通しです。一方、財団の理事長が記者会見を行った会場では学生らが壇上を占拠し、日韓合意の破棄を訴えました。会見終了後には理事長が、乱入した男にトウガラシの成分が入ったスプレーをかけられ病院に搬送されるなど、韓国国内で日韓合意への反発が根強いことを印象付ける一幕もありました。



ソニー 電池事業を売却
ソニーは、きょう業績が悪化していた電池事業を村田製作所に売却すると発表しました。今後、価格交渉などを進め、来年3月末までの譲渡完了を目指します。ソニーは1975年に電池事業を始め、91年にはリチウムイオン電池を世界で初めて商品化しました。しかし、最近は韓国勢の台頭で価格競争が激化し、収益が急速に悪化していました。



中露 南シナ海で軍事演習へ
中国の国防省は、中国海軍とロシア海軍が9月に南シナ海で合同軍事演習を行うと発表しました。その理由について国防省は、中国とロシア両軍の協力関係を深め、海上の安全を増強するために行うもので「第三国に向けたものではない」と説明しています。



ティファニー初のブライダル専門店
アメリカの宝飾大手ティファニーは、ブランド初となるブライダル専門店を銀座にオープンします。新たにできたのは、ティファニー銀座本店から徒歩2分の場所にある「ブライダルブティック」です。店内には7つの接客テーブルがあり、あらかじめ予約してきた客を専任のスタッフが対応します。婚約指輪は20万円台から結婚指輪は、およそ10万円から30万円台の商品を多く揃え、若い客層にアピールします。また、日本でのブライダル商品が好調なティファニーでは、混雑する従来の店での待ち時間を解消し、顧客の満足度を向上させる狙いです。





■【ヒットの順番】屋内プールhit.JPG
夏の定番レジャー、プール。今回は日焼けを気にせずに楽しめる「屋内プール」のランキングを紹介します。大手口コミサイトが発表したランキングでは、トップ10のうち8つが、公営のプール、いわゆる「市民プール」でした。実は今、安かろう悪かろうのイメージだった市民プールが、劇的な変化を遂げています。3位にランクインした東京・北区にある「元気ぷらざ」は、高さ8mものウォータースライダーが特徴です。価格が安い上に、安全面もこだわり、多くの利用者を集めています。このプールでは、運営を民間に委託したことで、利用者の満足度があがったといいます。1位の「アクアパラダイスパティオ」も市民プール。豪華な施設が目をひきますが、ここでも、民間の運営者による工夫が魅力あるプールにつながっていました。
取材先・北区立元気ぷらざ・深谷グリーンパーク
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■【トレたま】プレゼン用アームバンド

パソコンにブルートゥースを使って接続。手を開いたりひねったりするときの筋肉の動きを読み取り画面を動かす。カナダで開発された。ゲームのリモコンとしても使え、バーチャルリアリティとも連携可能。
《FOX/辻本雅崇社長》
「ジェスチャーを踏まえた大きなプレゼンテーション、個性を生かしたプレゼンテーションができる。」

【商品名】Myo(マイオ)
【商品の特徴】プレゼン用アームバンド
【企業名】FOX
【住所】東京都中央区銀座8-12-8PMOビル2F
【価格】2万4,800円(税別)
【発売日】来月一般販売予定
【トレたまキャスター】相内優香






2016.7.28 Newsモーニングサテライト

2016年07月28日 07時00分00秒 | MS
■マーケット

NYダウ、小幅に3日続落m1.JPG
市場予想を上回ったアップルの株価が上昇し高く始まった株価も、金融政策の決定前までには一旦、その熱をさまし結果を待ちました。FOMC=連邦公開市場委員会は、市場の予想通り金利の据え置きを決めました。声明文では経済の見通しに対する短期的なリスクは減少したと明言しました。9月の利上げの可能性を残したとも取れることで、株価は声明文発表後こそ、もたついたものの、中長期的には緩やかな利上げに変わりはないとの見方も多く、ダウはプラスに回復する場面もありました。株価の終値を確認します。高安まちまちでした。ダウは小幅に3日続落、1ドル安の1万8,472ドル。ナスダックは続伸。29ポイントの上昇し5,139。S&P500は反落です。2ポイントマイナスの2,166でした。続いて27日のセクタ―別騰落率です。アップルが6%を超える大幅高で情報技術セクターが上昇率トップです。一方でワースト3の下げ幅はそろって1%を超えました。ディフェンシブに加え、原油価格が41ドル台に下落しエネルギーが下げました。0 指標.jpg








【世界の株価】
27日の終値

























【NY証券取引所中継】FOMC声明を分析
解説は大和証券CMアメリカのシュナイダー恵子氏

--FOMCの声明文をどう見ましたか。
景気認識を上方修正し、景気見通しへの短期的なリスクは後退したという言葉が追加されました。これはいわゆる利上げに積極的な「タカ」なのではなく、今回はあくまで足下の状況に言及したにすぎず、中長期的なシグナルを出すのは避けたと受け止めています。

--ただリスクが後退したという表現はインパクトがありますよね。
はい、「5月の雇用統計は悪かったけれども6月は悪かった」 と特定しているように、ブレグジット投票後の混乱など一時的なリスクは後退した。ここからは世界経済、金融情勢、物価を注意深くモニターする検証期間になるので、しばらくは動かないと解釈できます。声明文発表後、金利は低下、ドル指数が大きく低下し、市場は緩和的にとらえています。

--それで結果、年内利上げはありそうでしょうか。
ブレグジットの影響を見極めて、確信を持って動くとなると、早くても12月と考えています。投資家の間では、来年10年債の利回りが1%まで低下するとも言われていて、9月の可能性を残したのは、こういった動きを牽制するためだと思います。今後は8月5日の雇用統計、ジャクソンホールのイエレン議長講演などに関心が集まると思います。





【NY証券取引所中継】アップル株価上昇を分析
解説は大和証券CMアメリカのシュナイダー恵子氏

--今日は株価上下しましたね。
そうですね。FOMCを挟んで上下しましたが、昨日決算のアップルが大幅高、また先ほど引け後決算を発表したフェイスブックも好決算で大幅高となっています。ny2.JPG

--アップルの株価が100ドルを回復しました。何が評価されているのでしょうか。
サービス事業が19%伸びて売り上げ全体の14%に達したことも評価ポイントの1つです。来年10周年を迎えるiPhoneの販売台数は累計でもうすぐ10億台を突破します。アップル端末の稼働台数は世界で6億台と推定され、これだけ普及するとサービス収入が大きな意味を持ってきます。

--おさらいにもなるんですが、この場合、サービスとは何を指しますか。ny2-2.JPG
アップストアやIチューン、アップルミュージックなどです。今回アップストアは37%の増収でした。例えばアイフォンユーザーがポケモンGOの中で使った金額の3割はアップルの収入となります。また昨日アップルは「カープール・カラオケ」というテレビ番組の権利を買いました。この番組では有名人がゲストで歌いますが、オバマ大統領夫人も出演した人気番組でコンテンツ強化の動きです。

--これ、面白いですよね。それでサービス強化の動きは数字にも表れているようですね。
今回の決算でアップルの手元の元気が減っていて、積極的に投資していることがうかがえます。クックCEOは人工知能AIや拡張現実に大きく投資していること、また中国の配車サービス企業に10億ドル投資したことの手ごたえなど、具体的な成長戦略を語りました。アップルは新しいビジネスに向けて大きく動き出したようです、





【為替見通し】注目ポイントは「日銀は穏当な緩和へ」
解説は野村証券の池田雄之輔氏

--FOMCの声明文を受けて、為替の反応はどうでしたか。
FOMC の声明文は、短期的なリスクは弱まったという楽観的な表現が加わり、一旦はドル高で反応しました。ただ 9月の利上げを直接的に示唆するような表現はなかったため、その後はドルが売られています。kw1.JPG

--今日の予想レンジは、104.70円 - 106.00円 です。
明日の日銀決定会合を控え、為替プレイヤーは動きにくい状況と予想しています。

--明日の日銀の会合はどうなりそうだとみていますか。
会見で緩和が出てくると思ってますけども、穏当緩和というテーマにひとつなってくると考えています。黒田総裁が 1月にサプライズで打ち出したマイナス金利政策は市場関係者の強kw2.JPGい批判にさらされています。今回は市場の期待に沿った穏当な内容の緩和策を盛り込み、市場との信頼関係を修復することが優先されるとを予想しています。

--具体的にはどんなことが想像されますか。
ETF の買い入れベースの倍増、それから今マイナス 0.1%になっている金利をさらに 0.1%引き下げるというメニューが中心になりそうです。問題は市場のエコノミストの 78%が今会合での追加緩和を予想しているということです。利下げに対しては条件反射的に 1円から 2円の円安が進むと予想していますが、その後は、これは想定の範囲内だということで円は買い戻されるとみています。仮に確率は低いと思いますが、緩和なしだった場合には、 1ドル 100円前後まで急激な円高が進むリスクはあるとみています。0 為替.jpg

















【日本株見通し】注目ポイントは「日銀 現状維持の可能性」
解説はニッセイ基礎研究所の井出真吾氏

--今日の予想レンジは、16400-16700円です。
あくまで短期のリスクがなくなったと言っているだけなんで、年内利上げはないかもしれないですね。実際、声明文を受けて少し円高、日経平均先物も下落しています。これを受けて今日は反落で始まると思います。売りが一巡した後は明日の日銀決定会合を控えて様子見ムードが強まりそうですね。

--注目ポイントは「日銀 現状維持の可能性」です。
政府の経済対策と歩調を合わせて、日銀が明日にも追加緩和するだろうという見方が優勢なんですけれども、個人的には現状維持を決める可能性のほうが高いと思っています。nk1.JPG

--どうしてそう思われるのですか。
日銀の内部では経済対策の効果が、もし今一つだった場合に備えて温存したいという考えが根強いようなんですね。昨日安倍総理が28兆円超という経済対策を表明してくれておかげで、日銀は明日の展望リポートで物価見通しを引き下げる必要がなくなり、経済政策の現状維持を決めやすくなったともいえると思います。それから、これまで市場の予想と逆の結果が多かったというのも現状維持を示唆していると思います。いづれにしてもどちらに決まっても株価が乱高下する可能性が高いので、今日一日、持ち高をしっかり点検しておくことが大事だと思います。




■民主党大会3日目 舞台裏n2-1.JPG
アメリカ大統領選挙に向けた民主党大会では、クリントン前国務長官が正式に大統領候補として指名されました。3日目を迎えた会場でジャーナリストの池上彰さんに解説してもらいました。

《中継:ペンシルベニア州フィラデルフィア/池上彰氏、森本キャスター》
【民主党大会3日目の舞台裏】午後5時過ぎ
先ほど、副大統領候補ケイン上院議員も正式指名された、この後受諾演説の予定。そしてラストにはオバマ大統領が演説予定。さらにサウスカロライナ州の銃乱射事件の被害者も登壇予定で、銃規制強化を呼びかけるのではと見られている。

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ヒラリークリントン氏が昨日、大統領候補に正式指名された。獲得代議員数はクリントン氏約60%、バーニー・サンダース氏約40%。代議員にはサンダース支持が約4割いる。クリントン氏に承服できない人達がボイコットすると会場から出て行く場面も見られた。ただサンダース氏はクリントン支持を皆に呼びかけている。果たして民主党がまとまるかどうかが注目だ。n2-3.JPG

CNNの世論調査でクリントン支持は45%、共和党トランプ支持が48%、トランプ氏が3ポイントリードしている。何故なのか。


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クリントン氏は嘘つき・信用がないイメージがある。国務長官時代の指摘メール問題でも言っていることが変わってきている。また民主党幹部がサンダース氏下ろしの画策をしていたことが暴露された。




政策綱領にもぶれが目立つ。
①TPP反対は明記せず、玉虫色の表現。n2-5.JPG
②公立大学の無償化
③最低賃金・時給15ドル
これらはサンダースの主張で、クリントン氏は予備選では否定的だったが、今回これらの政策をすべて丸呑みした。こういう変遷も支持されない理由になっている。

トランプ氏がリードしている現状で、これからクリントン氏はどういうふうに戦っていくことになるのか。
『 together なるか?』
n2-6.JPG民主党の今回のスローガンは『 Stronger together 一緒になれば強くなる』です。とりわけサンダース氏支持が4割もいる。この人たちをクリントン氏支持に変えていかなければいけない。あるいはトランプ氏に反発する人たちを取り込むことができるのか。さらには白人の中間層、労働者層を取り込めるか。
そのために選んだキーマンが副大統領候補ケーン上院議員だ。ミスターナイスガイと呼ばれ非常に誠実な人柄。激戦州のバージニア州出身で、この激戦州を制する狙いがみられる。スペイン語が堪能でヒスパニックの取り込みも狙いだ。

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共和党大会は白人が多く、女性が少ない印象だ。ろころが民主党大会は黒人、アジア系、ヒスパニックと実に多様な人が集まっている。さらには女性が非常に多い。障害者やLGBTも多く、いまの米国を象徴している。

トランプ氏VSクリントン氏、どちらが勝つのか。
いま投票すればトランプ氏が勝利する可能性が高い。共和党大会が終わると共和党の支持率が上がり、民主党大会が終わると民主党の候補者の支持率が上がるという傾向がある。民主党大会が成功すれば、また支持率が逆転するかもしれない。







■【プロの眼】FOMCを読み解く
今回も利上げを見送ったFRB。今後の利上げのタイミングをどう読むのか?解説は三菱東京UFJ銀行の鈴木敏之氏。

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--FEDウォッチャーの鈴木さんに聞いていきましょう。鈴木さんのポイントを早速挙げていただきますと、今回の声明文には一文一文いろんな意味があるということなんですが、「ハト派」と「タカ派」のせめぎ合いのの舞台だったと・・・
(フリップ1:「ハト派」と「タカ派」のせめぎ合い)
もう強烈な意見対立があって、それの間を採ったのが今日の声明だという感じだと思いますね。

--まず「リスク判断は中立へ」この文言を採用したがゆえに、タカ派だと受け止める方もいるという話ですが・・・
『いま国際情勢と金融情勢を見ています』というところの部分を変えてしまうと、もう利上げに近づいてしまうんですね。そこで何をやったかというと、リスク判断のところを『短期のリスクは消滅した』と現在完了形で書いたんですね。これは要するに、「ブレグジットの話は消えました」、「雇用統計が弱すぎるという話は消えました」、ということだけを言っているんですね。ですからこれから先どうにでもできます、という意思表示になっていると思います。

--中立へ戻したと・・・。「雇用は事実確認」の表現、そして一方で「インフレ期待は低いまま」という表現、この一文。
スナップショットといいますけれども、経済情勢の判断ところで雇用については事実だけを書いて、次の雇用統計を待ちましょうということです。一方でインフレ期待のところを残しておりますので、一方的に利上げに向かっているわけではないと、いざというときには利上げを踏み止まる布石もちゃんと打っているということになります。

--ということは、「インフレ期待は低いまま」という一文があるがゆえに、ハト派的な要素が入っていると・・・。
そうですね。

--そして雇用に関しては、次が大事ということですね。
8月の雇用統計が非常に重いものになりますね。

--そして今回を総括すると、「年内利上げの道筋を確保」していると・・・。pro2.JPG
6月の段階では雇用統計が弱かったので、それからブレグジットの話もありますので、利上げどころではありませんでした。今日の時点で全て中立に戻して、情勢次第では年2回の利上げもできるとでしょう。ところがこのインフレ期待の話をして、「イエレンさんはなかなか動かない」というメッセージも送っていると思いますね。

(フリップ2:米利上げの行方は?)
--では実際に9月の利上げに向けてどういうスケジュールがあるのかというと、利上げできるかどうか判断できる良いスケジュールになっているそうですね。7月の雇用統計、先ほど重要と仰った。そしてFOMC議事要旨があります。

雇用統計は、その前の月の1万1千なのか、この前の28万7千なのか、どっちが(本当の)アメリカなのかわからないので、それを見極めるということで重いわけです。本来でしたら利上げの前に、利上げをしますよと告知をするわけですが、おそらく27日に出るFOMC議事要旨で雇用統計を見てある程度のシグナルを送る道具にするのではないかという見方ができると思います。

--そして重要なのがイエレン議長のジャクソンホールの公園ですね。
そうですね。タイミングとして、ここである程度の方向性を、あるいはどういう理由で9月の判断をするのかという説明になるんだろうと思います。





■【コメンテーター】三菱東京UFJ銀行/鈴木敏之氏

・タカ派VSハト派せめぎ合いが鮮明
--今回のFOMCは会見がありませんので、声明文を読み解くしかない。専門家によって今回は受け止め方が違うような感じがしますね。
「そうですね。そこが上手なところだと思うんですけれども、6月の段階では雇用統計が非常に弱くて、どうしていいかわからない、利上げどころではありません、(ということだったが、)今日の声明で、ある程度中立のところまで戻して、場合によってはちゃんと利上げもできますよ、というところまで持ってきたということだと思いますね。次の8月は発表の雇用統計がしっかりしていたら、9月の利上げもまた視野に入って来る、そいう誘導もできる、その可能性だけはちゃんと作っているという非常に上手なやり方だと思います。」



・米大統領選について
--女性初の大統領になるか、というところですね。
「池上さんはどちらか分からないような言い方でしたけれども、いわゆる予測市場では圧倒的にヒラリー・クリントンさんで、どちらかというとクリントンさんの信任投票というのが今回の大統領選挙ではないか、ぐらいに見られていると思います。」
--そうした中で女性の活躍の注目されている。
「例えばドイツのメルケル首相に対する今度の英国のメイ首相、IMFのラガルド専務理事も女性。FOMCではいちばんのタカ派がジョージ総裁、ハト派がブレイナード理事で全て女性の方が大きな意思決定を下しているのが当たり前になっているは新聞の仰る通りですね。」



・今日の経済視点 
「GDP 民主党4.3% 共和党2.5%」
「株   民主党8.4% 共和党2.7%」
1940年代から、どちらが大統領だったかというところの経済のパフォーマンスを見ると、GDPの成長率、株価のリターンは民主党の時のほうが圧倒的に良いという結果が出ていまして、これから経済予測をするときも、大統領に代わった初年度というのが特にまた大きく変わるので、どちらかとうともしヒラリー・クリントンさんが勝ったら、経済見通しが強気に置かないといけないのではないかというぐらい、違いが大きいのですが、この理由がはっきりしない。分かっていることは財政セ策を拡張にしたのではなくて、みんなが何か知らないけれどもいろいろなものを買うとか、元気になるとか、そんな要素があるので、28兆円だけではだめなんですよ、ということを日本にもメッセージとして送ってもらいたい。





■今日の予定

日銀金融政策決定会合(~29日)
決算(ソフトバンク、コマツ)
ユーロ圏7月景況感指数
米決算(アルファベット、アマゾン、フォード)




■ニュース

米FOMC 追加利上げ見送り
アメリカのFOMC=連邦公開市場委員会は27日、追加利上げを見送り、政策金利を据え置きました。政策金利の据え置きは5会合連続です。据え置きに賛成したのはFOMCで投票権を持つ10人のうち9人で、残る1人、カンザスシティー連銀のジョージ総裁は利上げを主張しました。一方、会合終了後に公表された声明では、6月の雇用統計が良かったことを受け、「雇用は力強い」と指摘しました。「今後の経済を見通す上で、短期的なリスクが弱まった」とし、9月の利上げの可能性を排除していない姿勢をにじませました。




米エコノミスト 「利上げに積極的とも取れる」
今回の声明文についてアメリカのエコノミストは、「利上げに積極的とも取れる内容だった」と分析しました。ただ、利上げの時期は来年だと予想します。
《マニュライフ・アセット・マネジメント/メーガン・グリーン氏》
「驚きだったのは『短期的なリスクが弱まった』と示したことだ。この表現で利上げに積極的な内容と一部で受け止められた。市場関係者の中には、今年中の利上げがあると反応した人もいた。だが私は来年まで利上げしないとみている。」

グリーン氏は、来年の4月から6月期まで利上げはないと予想していて、その理由について、賃金と物価、海外の中央銀行の政策、そして大統領選挙があると指摘します。
「賃金上昇が十分でなく、物価上昇も見込めない。また海外の中央銀行による金融緩和政策が米経済に物価の下押し圧力を与えている。こうした理由からFRBの物価目標2%の達成は難しく利上げできない。さらに11月に大統領選を控え、政治的な要因もあり選挙結果に影響を与えないよう、9月利上げは見送るだろう。」





経済対策 28兆円
安倍総理大臣は、きのう、福岡市で講演し、事業規模28兆円を超える新たな経済対策を取りまとめる考えを示しました。経済対策のうち、国と地方の財政支出と国が低金利で民間事業に長期融資などを行う「財政投融資」を合わせた財政措置は13兆円規模になるとしています。「未来への投資」をキーワードとする今回の経済対策では、リニア中央新幹線の全線開通を8年間前倒しするほか、農水産物の海外輸出に向けた拠点を整備する方針です。この新たな経済対策は来月2日に閣議決定されます。



LINE 黒字転換
無料通信アプリ大手、LINEの1月から6月期の決算は、最終損益が1年前の52億円の赤字から25億円の黒字に転換しました。タイやインドネシアなど海外の一部でも利用者が増加し、スタンプの売り上げが好調だったほか、企業の公式アカウントも増え売り上げに貢献しました。



三菱自 赤字転落
三菱自動車の4月から6月期の決算は、最終損益が1,297億円の赤字となりました。4月に発覚した燃費データの不正問題で国内の売り上げが大きく落ち込んだほか、顧客などへの補償費用で1,259億円の特別損失を計上したことが影響しました。また、三菱自動車から提供をうけていた軽自動車が販売中止となった日産自動車も4月から6月期としては4年ぶりの減益となりました。



10人は首の傷で失血死
相模原市の障害者施設で入所者19人が殺害され26人がけがをした事件で警察が犠牲者のうち12人の遺体を司法解剖した結果10人は首に負った傷が致命傷となり失血死していたことがわかりました。植松聖容疑者は包丁など5本の刃物を使って入所者を次々と襲っていて犠牲者は首や胸の周辺に傷が集中していました。警察は植松容疑者が強い殺意をもって犯行に及んだとみています。一方、施設を運営する社会福祉法人は植松容疑者が施設を退職する直前の今年2月に障害者の存在を否定する発言をし始めたと明らかにしました。また、入れ墨が見える短いシャツで勤務するなど勤務態度にも問題があり、再三注意しても改まらなかったということです。



フェイスブック 純利益大幅↑
フェイスブックの4月から6月期の決算は純利益が大幅に増加し、株価は急騰しました。売上高は1年前に比べ59%増加、純利益は約2.8倍に膨れ上がりました。また、一株利益は97セントで市場予想を上回りました。また、市場が注目する月間の実質利用者数は15%プラスの17億1,000万人でした。予想を超える好決算を受け、フェイスブックの株価は時間外取引で一時8%を超える上昇となりました。
《フェイスブック 4-6月期決算(前年比)》
売上高 64億3600万ドル(+59%)
純利益 20億5500万ドル(2.8倍)
実質1株利益   97セント(予想上回る)
月間利用者数(前年比) 17億1000万人(+15%)





■日経朝特急

①初の温泉REIT
温泉旅館などに特化したREIT(不動産投資信託)が近く登場する。米国の投資ファンド「ベインキャピタル」傘下の大江戸温泉ホールディングスが新たにREITを立ち上げ、保有する温泉旅館などを組み入れる。温泉に特化して投資するREITは世界初。来月中にも東京証券取引所に上場する見通しだ。



②ヨーロッパ委、制裁先送り
ヨーロッパ委員会がスペインとポルトガルへの制裁を先送りする。EUの財政ルールでは、財政健全化への取り組みが不十分だと認定したユーロ圏に、罰金などの制裁を発動できる。しかし、今回ヨーロッパ委員会はルール違反が正式に認定されたスペインとポルトガルに対し、罰金は科さず、追加の財政再建策を10月までに求める提案をまとめた。反EU機運が広がるのを避けた形だが、財政規律ルールの形骸化が進む懸念を残した。





■日刊モーサテジャーナル

①米国・クリントン大統領候補「女性初とはいえ…」
民主党クリントン氏が女性として初めて大統領候補に正式指名されたことについて、各紙は様々な見方を掲載している。
ウォールストリートジャーナルは「確かに歴史的だが、女性初というだけでは応援できないのでは。」と伝えている。記事は、「アメリカでは今や大卒は大卒は男性より女性が多く、GMやIBMのトップは女性で、特に女性初の大統領候補というのは珍しくないのでは。」という冷めた見方を掲載している。
またワシントンポストは「夫のビル・クリントン氏をはじめ、クリントン氏の私生活のお披露目式みたいだった。」と指摘。先ほど池上さんの解説でもあったように、今回の党大会では有権者に信用してもらう狙いがあると、記事も見ているが、「クリントン氏は世界的に有名なのに、まるでアメリカ人が知らないかのような演出ぶりだった。」と皮肉っている。
一方、ニューヨークタイムズは社説で、「当初はサンダース支持者による抗議デモが混乱をもたらしたが、民主党はそれを乗り越えて多様な意見をまとめる、民主主義とは何かを示した」と評価している。



②フェイスブックが住宅建設へ(ウォールストリートジャーナル)
フェイスブックが住宅建設を始める。サンフランシスコ周辺では、雇用に比べ、住宅着工許可件数は増加幅が低い水準だ。住宅建設は社員が住む場所がないという問題を解決する狙いがあるという。記事によると、少なくとも1500戸を建設する予定で、社員だけでなく一般にも提供する予定だ。サンフランシスコ周辺では、住宅不足から価格が高騰し、遠い郊外からに通勤を余儀なくされる人も多いなど問題が発生している。