萩に来て2日目。
萩は、街中に夏ミカンが植えられていて、いたるところに黄色い実がなっています。
その昔、夏ミカンは大変貴重なもので、庭に3本植えたら子供を大学に行かせることができるほどだったと言います。
今は、そんな高級品ではないですよね。
街歩きで訪れた明倫館のガイドさんに尋ねてみると、
「イチゴのせいよ」と答えてくださいます。
イチゴが普及するようになって、急激に夏ミカンの人気がなくなったからだというのです。
明治の時代になって困窮した士族を救うために、町の政策として夏ミカンが推奨されたのです。
明治9年に種を蒔き、翌年に苗木を接木し、明治11年に苗木を士族達に配布しました。
明治22年には、夏ミカンの果実と苗木の収益が当時の萩町の財政を追い越すまでになり、その後萩の町全体に夏ミカン畑が広がりました。
大正15年5月、当時の皇太子、後の昭和天皇が萩にお見えになった時、「この町には香水がまいてあるのか」といわれたほど、夏ミカンの栽培が最盛期だったそうです。
この夏ミカンの香りが、平成13年に全国の「かおり風景100選」に選定されています。
花の香りがする時期にも訪れてみたいものです。
ホテルから街中に向かうとすぐに、反射炉跡があります。
煙突部の遺構が現存していて、国の史跡に指定されています。世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつでもあります。
小雨が降る中、萩に来たら外せない松陰神社に向かいます。
奥の方には、松下村塾があります。
長年の風雪に、大丈夫なのでしょうか・・・。
すぐ横の吉田松陰歴史館では、等身大の蝋人形が歴史を語ります。
あと、萩博物館などをまわり、本日の宿に。
本日の宿泊は、「萩城三ノ丸 北門屋敷」という、広大なお屋敷を改修したホテルです。
周辺も武家屋敷跡が続いています。
こちらがホテルのフロント前の受付をするテーブルなのですが、この部分は洋風で外のお庭もイングリッシュガーデンの様です。
そのお庭を少し歩くと、奥は日本風の庭園が続きます。
朝食会場へはこのような廊下を延々と歩き、こちらの奥。
さわやかな気分で頂く事が出来ます。
入り口にはガレの作品が並び、
大変高価な建築素材を使っている建物だそうです。
屋敷内を散策するだけで、VIPになったような気分になれます。
夕食には、名物の瓦そばが出されました。
瓦の上に茶そば、具材を載せて火であぶり、つゆをつけていただくというものです。
少し、パリッとした感じになります。
洋館の庭にあるプールのような趣の温泉に入り、優雅な気分で過ごす事が出来ました。