
前回の記事の続きです。

イワオヌプリ登山口から大沼方面へ進んできました。
イワオの裾野をぐるりと回り込んでから、谷へ降りていきます。
その名も「硫黄川」が流れる谷の入り口に、新しい標識がありました。
直進すると大沼ですが、川を渡る前に適当なところで右折します。
注意!
この谷は人がけっこう入ってはいるものの
きちんとした登山道はありません。
最初に細い踏み跡があるくらいで
途中からは樹木が所々茂る見通しのよくない広い河原の
どこを歩いてもいいような感じになってしまいます。
谷からはずれなければ道迷いすることはないと思いますが
十分に注意してくださいね。

左手にワイスホルンの稜線を見ながら
硫黄川に沿って少し下流へ進むと・・・

レンガやタイルが散らばっています。
ここは、江戸時代に硫黄鉱山が発見された所で
昭和のはじめまで硫黄鉱山で働く人たちの集落があった場所なんです。
最盛期には200人ほどが暮らし、病院や学校もあったそうです。
レンガは廃鉱になる直前の昭和のものでしょう。
2年前に訪れたときに写真をあまり撮ってないかったので
今回また行ってみました。

やや?
レンガに「尾張耐火」と見えます。
刻印が付いたものもありますね。
一瞬、尾張徳川の何か?!とか思っちゃった。(笑)
静岡あたりから運んで来たんでしょうか?
それとも、道内にレンガを焼く工場があったのかな?
きれいに並んでいるのは、最近地元の小学生が学芸員さんと研修で来たらしいので
その時に集められたんでしょう。

紅葉の残る山をバックに、石組の基礎と木の柱が何本も立つ大きな遺構。
柱の間隔は1m強でした。
けっこう大きな建物があったように見えます。
調べたら、この場所には硫黄の集積場があったらしいです。

細い水路のように見えます。
左側の川へ伸びています。排水溝かなにかでしょうか?

手前から奥へ3部屋並んだ長屋風?

ここは、地面にレンガが敷き詰められています。
公共施設の玄関先とか?(想像)
木の柱も立っていますね。
施設の看板でも掲げられていたんでしょうか。

硫黄は露天掘りだったそうです。
掘り出したものはこの谷を通って下流の倶知安まで運んだらしいです。
ちょっとした探検気分で見て回りました。(笑)
紅葉が終わったあとの山歩きにお勧めです。
遺構を見ながら、ここに何があったのかな~
なんて想像するのも、けっこう楽しい。
あ、そろそろ雪が積もっちゃうから、それまでの期間限定ですね。