再建するけん

　コロナ禍の１ねんの間に、いろいろ復興作業が進んどるけん。

阿蘇に通ずる国道と鉄道は開通、南阿蘇への橋もできたけん。

お城も天守閣だけはできて、倒壊した阿蘇神社の拝殿ももうすぐじゃけん。

重要文化財の楼門も、夏にはできるそうじゃ。

これだけのコトをたった５ねんでやってのけたんは、神戸や東北の経験があったからじゃけん。

とはいうても、きょねんの豪雨被害も重なって、行き届かんトコロもあるけん。

とくに南阿蘇に通じる鉄道は、まだまだ先らしいけん。



わしはこの地震に神がかりなものを感じとったけん。

じゃけん、阿蘇神社と震央に近い浮島神社にはすぐにいきましたけん。

どちらも、目を背けとうなるような被害を目の当たりにしたけん。

それでも、神職のひとや周辺のひとたちが助け合うて再建に取り組む姿も見たけん。

おかげで被災地にあっても、絶望的な想いはせんかったけん。

たぶんな、これから先もあっちこちで大きな地震で被害が出るじゃろう。

でも諦めたらいかんけん。

建物も生活も、再建はできますけん……。