
鹿児島市は谷山にやってきました。
こちらには、「白貝もなか」の看板を高らかに掲げる最中ファン要チェックの小迎菓子店さんがあります。
・・・お店全体の写真を撮ろうと思ったらば店の前がちょうど渋滞(週末夕方のラッシュ時)で、立ち位置スペースがなく断念。
実は、カメラを忘れたので携帯のカメラでは少し無理があったとはヒミツなのです。(←こっちが主要因)
お店にはいると、取り扱いは、なんと3種類の白貝もなかのみ!

あまりの主役ぶりに目頭が熱く・・・
でも、なにゆえ「白貝」?と若干挙動不審気味に尋ねると、店主の方から、直接縁起(物事の起こり。起源や由来)をお伺いすることができました。
このお店を出した50年前ぐらいの谷山は、まだまだ埋め立て前で遠浅の海岸が広がっていて、春になると、白貝がたくさん採れていたそうです。
なんでも、足で砂をぐりぐりするだけで、一度に10個ぐらい。
沖の方では、大人のこぶし大ぐらい。
岸に近い方では、子供のこぶし大ぐらいの白貝が採れていたそうです。
そこで、この春の名物白貝
(谷山の言葉で「したっげー」)を最中にして売り出すことに!

↑ 子供のこぶし大ぐらいです。

↑ 貝そのものです。
今でこそ、最中の皮作りも機械化されたものの、最初の頃は、最中の皮も特注の型でひとつひとつ作っていたそうです。
また、周囲のお店が真似できないよう「型止め」と言って、型に松をあしらった紋と小迎菓子店の文字を入れていたそう。
その昔の型の最中も見てみたいなあ。
このお店は、店主さんが創業して、今でも朝4時からずっと最中(最初の頃は洋菓子等もあったそうです)を作り続けているそうですが、残念なことに後継者がいないため自分の代でおしまいだとおっしゃっていました。
あと、前にテレビで紹介されたこともあるそうですが、その次の日から、ものすごい数のお客さんが押し寄せ、お店の前の渋滞しやすい細い道が更に大変なことになった、あれ以来テレビなどの出演等は一切断っている等々、お店に関わるエピソードをいろいろ語ってくれました。
店主さんから貴重なお話を伺うことができて本当に良かったです。
この場を借りまして厚くお礼申し上げます。
白貝もなかは,それぞれ
小豆

柚子あん

抹茶あん

中にも店主さんの想いがたくさん詰まってます。
♪もなかデータ
白貝もなか 1個80円
あん 小豆,柚子あん,抹茶あん
取り扱い 小迎菓子店
(おまけコーナー)
今回、最中ミニツアーに参加したO会員がもっとも食いついたのは・・・
↓こちらっ!
このレトロ感たっぷりのレジです。
店主さんによると、お店を始めて2年ぐらい、そのころのお菓子の値段が5円10円だった頃に買ったそうで、まだまだ現役とのこと。
もう、半世紀にわたりお店とともに見守ってきたことになりますね。
このレジを譲ってほしいという人も絶えないんだとか。
ちなみに、一緒に写真に写っている「そろばん」は、開店当初からあるこれまた年季の入ったものでした。