勿怪の幸い。

福長千紗の制作日記とあれこれ

L'ESPACE ET LE TEMPS展

2015-12-18 20:21:42 | 徒然
どうしても観たい展示があり、強硬手段を取り、3時過ぎに仕事を投げ捨て、ギャラリーへ。
灘にあるCultitate Galleryへ。

お目当はL'ESPACE ET LE TEMPS展。

元々は絵を描いてみたりしていた私、展示だ何だで額に悩んだ時期もあった(結局無難なアルミフレームに落ち着いた。)し、額ってのはとても魅力的である為、いつかは額装を習ってみたいもんだとうすらぼんやり思っていたのだ。

だって、額というのは、窓的でもあるじゃないか。
やりようによっては、中から覗く、外から覗く、ができる。
ドールハウスのような小さな世界を覗いたり、逆に、窓から外を見たり、区切られた世界をじっくりみるのも好きなのだ。
小学生の頃、本気でドールハウスを作りたくて、展示があるたびに観に行き、作家さんにサインまでもらい、外国の作家さんに歓迎するよとまで言ってもらう始末。
ヨセフ・コーネル(ジョセフかな?)のようなボックスアート、標本箱。

好きなんだよ。
箱やら窓やら路地やら。
別の世界が展開する入り口のようなものが。

私にしてみたら、額もその一種で、更に絵の印象をがらっと変えてみたり、中身を作る人とは違う目線でぴったりを見つける額の職人となるとかっこいい以外の何者でもないわけだ。(本も、窓的なものとして分類しているので、ルリユールもかっこいい。)

で。

無知な私は、額装やりたいヤッハー☆なめでたい脳みそで額装作家(こういう呼び方であっているのか?)向井理依子さんと知り合い、この機会、逃してなるものかと、展示に行ったのだが。

この展示、空間と時間を彩るもの、とある。

看板に偽り無しだった…。

扉を開けたら、何か、良い匂いが…。
キャンドルの黄色い灯りで影が揺らいで、綺麗な音楽が流れていて、壁には絵がずらっと並んでいるのに、威圧感が無い。

何ここ、居心地いい。

こそーっと行って、こそーっと帰ってくるつもりが。
するよね。長居。
だって、なんか素敵な空間だったんだもの。
床に毛足の長いラグ引いて、おやつと飲み物とブランケット持ち込んで本読みながら寝たら完璧ですよ…夢のやつですよ…。

写真撮って良い、触って良いと許可を頂きましたので。
嗅ぐわ触るわ撮るわしてまいりました。(しっかり作られていても、繊細なもの達、大事に扱って、ごちん!とかさせないように!!)

額装目当てで行きましたが、キャンドルのある生活に対する憧れも育てて帰宅しました。

私の知ってる炎はガスバーナーと炭火でござんして。
キャンドルとは趣がまったく違う。
ガスバーナーに至っては、自身を焼くことしばしば(ガラスを溶かしながら居眠りしたり、力技で何とかしようとしてはいけない。)。

キャンドル、音楽、壁に飾られた絵!!

おしゃれすぎるものには引け目を感じる私ですが、居心地のよい空間が作られていて、とても気持ちが良かったです。

21日までだ。
展示を観ると言うより、気持ちのよい空間を体感した気がする。

行くと良いよ。
おしゃれ、とかいうのとはちょっとちがうよ。

ツリーの写真を撮ろうと、人が写らないタイミングを待っていたのだが、その間にまた、チョロチョロしていたら忘れて帰ってきた。
鳥頭め。
ギャラリーを外から見た様子も撮るのを忘れて来たんだぜ。
私の鳥頭め!!!