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オバマっち。

2009年12月12日 12時42分51秒 | 日常その他
すでに数日経ってしまいましたが、オバマっちがノーベル平和賞受賞で、演説をしましたね。
その演説の要旨を新聞で読んで、正直…複雑な思いがしました。

なんというか、結果から言うと、私はオバマ大統領と、同意見なんです。
だけど、それって、平和賞の受賞式で言う事か!?
そう感じてしまいました。

オバマ大統領が平和賞を受賞した理由は、「核なき世界」への提言。アメリカ大統領が「みんなで頑張って、核をなくそうぜ!」って言った意味は、すごく大きい。
それを評価しての、受賞でした。

ところがどっこい。オバマ大統領が演説で言ったのは、ものっそい現実主義な言葉だったわけで。
核を廃絶しましょうや、って話だけではなくて、オバマ大統領の言葉を借りると、「平和を維持するためには戦争という手段が演じる役割もあるのだ」(読売新聞から抜粋)という事を述べたんですね。

ちょっとね、誤解をしてもらいたくないので、そういった抜粋の一文だけが一人歩きしてしまうのは嫌なので、出来ればきちんとオバマ大統領の演説の要旨なり全文なりを読んでいただければ、と思います。

で、なぜ、その一文を抜粋したか。
きっと、オバマ大統領としては、本当に「核なき世界」にするためには、夢物語みたいな理想論じゃなくて、現実に即した対応を取らなければならない、という事を伝えたかったと思うんです。
なんていうかな、現実的に考えたら、核廃絶はもちろん、思想や宗教の違い、利権の有無、あらゆる理由の為に、そして何より、生きる為に戦争が起きてしまっている。それを突然、0にするなんて事は到底出来なくて。
つまり、戦争にも「必要悪」としての側面がある、ということ。
誰かが誰かの平和のための犠牲になってしまう事もある、ということ。

そうだよね。現実の世界ではその通りだし、核廃絶なんて夢物語だ。正直十年や二十年でなくせるものじゃない。人間は手にした武器を捨てられない生き物なんだよ。怖いんだよ。

でもさ。
今、オバマさんが訴えなくちゃいけない事って、そういう事か?
あんたの支持率下がってんのって、就任演説の時もそうだけど、「皆で頑張ろうぜ!」じゃなくて、「今ちょっとしんどい時期だよね」って現実突きつけちゃったからなんですけど。
もちろん現実見るのも大事だよ。っていうか、政府は現実見てください。
でも。
あんたにしか出来ないことがあるでしょ。
あんたアメリカ大統領なんだから。
あんたが「核捨てようぜ」って言ってくれたんだから、アメリカ大統領として。
嬉しかったよ。「超それ出来ねえって!」っていうすごく無茶で無謀な事を、アメリカ大統領として言って言ってくれたんだから。オバマ大統領がそれを言った意味というのはすごく大きいよ。

その希望を、もっと前に押し出して欲しかったよ。

あなたが支持された理由考えてみて下さい。あなたが「夢物語」を演出したからあんだけ熱狂的に支持されたんでしょう?
夢見させろよ。見させられる事が出来んの、あんただけなんだぜ?
あんたが平和賞受賞の壇上で訴えるのは、「みんなで核捨てようぜ!」って事でよかったんじゃねえの?


もう一度言うけど、私の平和と戦争論っていうのは、ほとんどオバマさんと同意見で、やっぱどうしたって戦争はなくならないし、さらに世界中は平和に見える地域でだって貧困や飢餓が広がっていて、それは本当の意味の平和じゃない。どこかの平和の為に、どこかで戦争が起きてしまっていて、それは止められない事なのかも知れない。
そういった現実に対して、夢物語は有効手段には決してならないのかも知れない。
紛争地域に行って、さあみんな仲良く手を取り合って戦争やめましょうよ、って呼びかけて誰が賛同するかっていう。


オバマ大統領にはオバマ大統領しての考えがあって、あの演説なんだとは思います。
でも、よりによって平和賞授賞式の壇上で、あんなふうに言わなくったって良かったじゃん。
とにかく…とても複雑な心境がします。
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