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お赤飯と白あえ~佐藤初女『おむすび』

2020-12-04 | 2022夏まで ~本~
大好物の「白あえ」・・・
夫が苦手なので、ほとんど我が家で作ったことはありません。

でも、先日の白あえは、喜ばれました。
「これなら食べられる、おいしい」と、絶賛。

それが佐藤初女さんのレシピ「にんじんの白あえ」でした。




佐藤初女(ハツメ 1921-2016)さんは、青森県弘前市で、
悩める人をで受け入れる活動を、長く続けられた方です。
映画「地球交響曲 第二番」で紹介され、広く知られるようになりました。

とりわけ、初女さんの握ったおむすびで、自殺志願者の青年が
生きる力を取り戻した・・・というエピソードは有名です。



(初女さんの活動拠点は青森県弘前市。シンボルとも言える岩木山)


実を言うと、アタクシ・・・
以前、佐藤初女さんの著作を読みかけて、途中で投げた記憶があります。
若かったのか、なんだったのか・・・w

ところが、あれからウン十年後の今、再び、初女さんのご本
『おむすび いのちをつなぐことばとレシピ』(主婦の友社)を
買ってきました!




きっかけは白江亜子『日本女性の底力』(講談社)。

2009年当時、70代から90代の女性達、27人へのインタビュー集です。
どの方々の中にも必ず、励まされる言葉が入っていて・・・
耳が痛いこともしばしばではありますがw

そこに初女さんも、ご登場。

「時間がないからとコンビニのおむすびで食事をすませたりして、
今はみんな急ぐでしょう?急いでばかりいるから、
自分の本来の心を見失っているのかも知れないですね」92頁

アタクシも、最近、ラクをしよう・・・ばかり考えてしまって・・・
以前は、絶対にお惣菜なんて買わなかったのに、
最近は、何をするにも、「面倒くさい」が先に立つようになって・・・

アラカンの年齢を言い訳にしながらも、
そんな自分が嫌だなぁ、かっこ悪いなぁと・・・


(弘前と言えば、現存12天守の弘前城!城好きには見逃せません)


そんなときに初女さんとの出会ったわけです。

しかも、翌日、久しぶりに出かけた書店で、
初女さんのレシピ集があったら良いのになっぁ・・・と眺めていたら、
あったんです!しかも、今月発売されたばかり!!


その中に紹介されたのが、「白あえ」嫌いの夫が喜んだ、
「にんじんの白あえ」です。
衣は、豆腐とクルミでした。



(初女さんは、お赤飯を「時間を掛けて、手間をかけて作る昔の料理の代表格」だと・・・。この日、アタクシも、蒸籠でお赤飯を作りました。初女さんの甘くするレシピとは違いますけど)

初女さんのレシピは
拍子木にした人参を火を通すときに、甘めの味をつけてしまいます。
しかも余熱で火を通すことがポイント!しゃきりしますよね。

この作り方を聞いた人が「めんどうくさいんですね」というと、
初女さんは「わたしは、めんどうくさいと思うのが嫌いなんです」と
答えられたとか・・・30頁

あ゛~~っ!
最近、アタクシ、「めんどうくさい」が、口癖になっていたかも!


(弘前近くの堀越城からも岩木山が見えました)


でも、でも・・・!
「初女さんがこだわった調理のコツ」は、「野菜を動かして切る」
「皮むき器は使わない」「味見をする」などの7項目。26頁

アタクシ、ほぼほぼ実践しておりましてよ!
けっこう、頑張ってきたんじゃない、アタクシ!?w
・・・と、自画自賛。

今、手を抜く方向へ流れかけていた自分を、
そっと戻してくれたような気がしています。

ここまで続けてきたからこそ、大病した後の今があると信じて・・・
これからも、しっかりゴハンを作ろうと決めました♫


◆書影は、版元ドットコムよりお借りしました。
大好きな弘前の画像は、2018年夏に撮影しました。

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