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朝ドラ「らんまん」と小説『ボタニカ』

2022-05-11 | 2022夏まで ~本~
おはようございます。

昨日、来年春スタートの朝ドラ「らんまん」の
主人公・夫婦役に、神木隆之介さんと浜辺美波さんが決まったと、
発表されたそうです。

ウワサは先行していたものの
妻に浜辺さんとの正式発表がなかったので・・・
あれはガセだったのかな、と思っていた矢先でした。

「らんまん」の主人公は、植物学者・牧野富太郎がモデルです。



ちょうど、一昨日、牧野富太郎を主人公にした
朝井まかて『ボタニカ』(祥伝社)を読み終わったばかり。

牧野富太郎は、子どもの頃、伝記を読んで、
すごい人だなぁと、それなりに感心した覚えがあります。
でも、小説では・・・w

なに、この男!?

自分は「ボタニカ(植物学)」のために突っ走る。
借金が、どんなに増えようと、おかまいなし。
周囲とは軋轢ばかり。そのうえ、子どもは次々に産まれる!

もう、怒り心頭。

怒りのあまり、何度も途中で投げそうになったほど。



ところが、気づいたのです。

(すみません、以下ネタバレ気味)

妻・壽衛(スエ)と何十年も交流してきた人物が、富太郎に言います。

「お壽衛さんは江戸前の女でしたよ。誇りをもって、あなたを支えたがです。
ただひたすら、あなたに夢中だったのかもしれませんねえ
草木に夢中なあたなに」472頁

美しいだけでなく、商才もあり、
年齢と共に危機にすら動じなくなった、
壽衛さんが夢中になる・・・

やっぱり富太郎は、魅力的なんだろうなぁ・・・
わたしのような凡人・堅物には理解できないだけで。

そう考えるようになりました。

浜辺さんが壽衛さんを演じたらピッタリだなぁと思いながら、
読んでいた気がします。


以下、壽衛さんの印象的場面です。

富太郎が、書斎で机に向かっていると、男の胴間声が響き渡る。
高利貸しがねじこんできたのだ。

「男の愚痴と脅し文句が縄を綯うように続いて、
『大変なお仕事でございますねぇ』と、壽衛の声が聞こえた。
調子はずれな言いようだが、心から同情しているらしい」326頁

その後、男の身の上話が続き、
「壽衛はまた感心する。おそらく本気で感じ入っている」331頁

やがて高利貸しは帰って行く。最後には茶の礼まで言って!

けれど、壽衛は書斎にやってきません。

「ともかく富太郎の研究の邪魔をせぬよう、
心配をかけぬようと意を払うのだ」
そのうち「にこにことしながら麦湯を運んでくる」・・・

ああ、なんて素晴らしい女性!
(「アンタは何をやっている!?」と富太郎には言いたいw)

あの愛くるしい笑顔で麦湯を運ぶ、
浜辺さんが見えるようではありませんか♫


NHKによると・・・

「(富太郎をモデルにするも)激動の時代の渦中で、
ただひたすらに愛する草花と向き合い続けた、
ある植物学者の波乱万丈の物語として大胆に再構成」するとのこと。

もちろんフィクションで、
『ボタニカ』を原作とするわけではありません。
令和の御代で、あの富太郎は、ちょっと受け入れられないでしょう・・・

神木さんなら「ただひたすらに愛する草花と向き合い続けた」人生を
好感とともに、演じて下さるはず!
もちろん、妻役の浜辺さん共に・・・

朝ドラ「らんまん」が、楽しみです。
もちろん、今の「ちむどんどん」も毎話、欠かさず観ております♫


本日も、おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

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『ボタニカ』の感想文はブクログ「由々と本棚」にもアップしております。
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