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20XX年・クエスチャン (第一章)(-1-) 

2010-04-17 17:08:45 | 20XX年・クエスチョン
20XX年・クエスチャン (第一章)(-1-)  

人は幼い子から老若男女、誰でも様々な驚き様がある。
エ~ッ!・・・まさか!・・・そんな馬鹿な?・・・スゲエ~ッ!。仰天し、或る者は泣き叫び、戸惑い、放心状態に陥る。時には想像も出来ない行動に移るパニック。
そんな驚きを満たす出来事は身の回りでも起こり得る事なのである。
もう遠い昔のこと、2001・9・11・アメリカの象徴でもあったニューヨークにある世界貿易センター、ツインタワーを突然の悪魔が襲った。
あろう事か、四機の旅客機をジャックしたテロリストの二機がツインタワーに乗客もろとも自爆テロを企てて突っ込んだのだ。

そして巨大なビルは回りのビルを巻沿いに崩落した。
残りの二機のうち一機は、誰もが驚愕した。アメリカを背負って居ると言っても良い軍事の中枢であるペンタゴンに突っ込んだのだ。
そして四機目は、携帯電話などで惨劇を知る事となり、犠牲を最小限にと乗客達が自らの命を犠牲にし、墜落させたのだ。
正に起こり得ない事が起こってしまった。
そして、その翌年、この日本でも大きな驚きがあった。
2002年、9月。20数年前に北朝鮮に拉致されたとする十数名の拉致問題である。
また、時折日本の領海を侵犯する不審船事件である。
海上保安庁の警備艇に追われた不審船は突如発砲。応戦し面食らった巡視船は仕方なく応戦した、結果不審船は沈没した。

不審船の乗組員も応戦して来るとは思って居なかったであろう。正かであっただろう。その後、突如として持ち上がった日朝首脳会談である。
頑に否定し、でっち上げだと二本を非難しつづけていた北朝鮮の国家元首が拉致を認めた。不審船は我が国の船だと認めたのである。正に驚きであった。
あれから随分と時が流れた205Х年、今ではガソリンに代わって水素を燃料としたホバークラフト・エアーカーが主流の時代を迎えようとしていた。
都市機能は40年前とは天と地ほども様変わり、子供の頃にSF漫画で見た様な未来都市へと変貌しようとしていた。  
そんな時代であっても師走には露店が並び、門松やしめ縄などを買い求める人々がいる。元旦を迎え、除夜の鐘を耳にすると、神社仏閣に出掛ける大勢の人を見掛けた。
人の心の中には昔ながらの初詣での習慣がまだ色濃く残って居た。
しかし、その年に限って大陸から前例の無い大寒波が日本列島をスッポリと覆った。
大寒波に包まれた列島は白一色に染まった。
              
そんな中、大雪に喜んだのは子供とスキー場を抱えた関係者だけであった。そんな国内において、この異変は始まりだと思う男が静岡に居た。    
佐伯晃は前途を嘱望されていた若き海洋気象学者、地球環境物理学者の二足の草鞋を履く色男ではあるが、一風変わった男であった。
しかし去る三年前、都内ホテルで開催された地球環境学会に置いて、地球規模における環境異変と人類の破滅、そう題した論文を自信を持って発表した。
結果、喝采を浴びるどころか会場は水を打った様に静寂に包まれたのだ。
予期していた事ながら、少々の戸惑を覚えながら壇上を降りた佐伯は、学会のドン、最長老の神宮時教授の控え室に呼ばれた。
ホテルの一室、神宮寺勝彦教授、控え室。
長椅子にドッカリと体を預け、怪訝そうに佐伯を睨む。神宮時の後ろには同僚の松永隆司が腰巾着の如く同席して居た。

神宮寺「まさか君がその事に気が付いていたとは思いませんでしたね」。
神宮寺のおっとりとした口調から想像も出来ない形相へと変化させ、睨んだ。「君は分からんのかッ!今更地軸のづれを発表したらどうなる、全世界の人達を騙すんですか。石油も石炭も天然ガスも使い果たそうとしている、  いま地球がどうなってるか。いたるどころ空洞だらけです。
そしたら今度は深海に手を延ばした。メタンハイドレード、深層水。その深層水の取り過ぎで海がどうなってるか分からない筈は無い。
このままでは三年、いや五年、深海のメタンハイドレードを採掘して環境破壊を続けたらどうなるか。このままほっておいたら確実に破滅しますよ。
採掘時に漏れたメタンがどういう訳か膨大な量が大気圏まで達して、いえ、メタンだけじゃない・・・今なら間に合う・・・」。
「もう良いッ!今更君に講義してもらおうとは思わん。もう遅い」。 
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