はと@杭州便り

中国杭州で仕事&子育てしているはとぽっぽのページです。

検診難民:4

2008-07-06 23:06:08 | 杭州で妊娠
S医院に行ってから一ヶ月後の6月3週目。
次の検診に行く日が近づいてきた。

その間の一ヶ月はと言えば、つわりがピークに達し、
相変わらずエンドレス船酔い&食欲不振&味覚異常に加え、
夜になると微熱が出たり、頭痛がひどかったり、生理痛のような下腹部の痛みに悩まされたり、で絶不調
Z医院に頼んで2度も病気休暇証明を出してもらい、2週間も会社を休んでしまった

相方は私が不調に陥るたび、何度も何度もZ医院のVIP受付に電話して相談したため、
Z医院VIPのK看護婦には、もう名乗らなくても相方の正体がバレてしまうほどであった…

私はと言えば自宅療養中に、杭州で妊娠、出産されたことのある諸先輩方に片っ端から電話をかけていた。
皆さん日頃からお付き合いがある方ではなかったのだが、突然の迷惑な電話にも関わらず、とても親身に相談に乗ってくださって、本当に有難かった。

F医院で検診を受けておられた方の話では、F医院も相当混雑しているとのこと。
「混んでる混んでる、って言っても日本だって病院は混んでるよ~~」とおっしゃる方もいるかもしれないが、そんな甘いもんじゃない。
F医院で診察を受けるためには、前日夜12時から朝まで並ばなくてはならないのだそうである。

…これがデパートの初売りセールか、ワールドカップの決勝戦、超人気歌手のコンサートなら徹夜で並びもしよう。
しかし、たかだか妊婦の検診ごときで(しかも毎回)、徹夜で並ばなければいけないなんて…。

お腹の大きな妊婦が徹夜で並ぶ、というのもシャレにならないので、
ほとんどが家族か、並ぶ専門のアルバイト(一晩50元)を頼むそうである。
そこまでして並んでも、F医院にはVIP受付がないので、S医院の一般受付のように診察室まで患者がなだれ込んできて押し合いへし合い、になる可能性もある。
どうにか診察までこぎつけても、エコーや血液検査の度に並びなおさないといけないので、いったい何時間かかるのか、想像もつかない。
診察が終わってエコーに行くと「機械が壊れている」とか、「今日の受付は終わった」とか言われて、次の日にもう一回並びなおした人もいるそうである

実はウラの手もなくはない。
中国は何事も「関係」、つまりコネで何とかなることが多い国なので、
例えばその病院のお医者さんの親戚や知り合いだったりすると、徹夜で行列して並んだ人たちの間に割り込んで診察を受けたりすることができるのである。
相方の高校時代の友達が昔、S医院のICUに勤めていた関係で、診察を優先してもらったことがあるが、並んでいる人たちを押しのけて先に診察してもらうのは決して気持ちの良いものではなかった。
相方の別の高校時代の友達の友達がF医院の勤務医だということで、一度電話してみたのだが、
S医院と同じく「6ヶ月までは病院に来なくてもいいのよ」と言われてしまう。
相方からしても直接の友達ではないのでこれ以上頼みにくいし、私だって決して気持ちのよいお願いではない。

そんな時、日本の母から頼んでおいた母子手帳が届いた。
実はこの時点では中国で出産するか、日本で出産するかはっきり決めていなかったのだが、どっちになっても母子手帳は欲しかったので、母に頼んで取りに行ってもらったのである。
中を見てみると、妊婦検診に必要な検査項目が書いてある。
ここに書いてあるのは最低限の検査項目なのかもしれないが、素人が見ても検査項目は多くないし、そんなに難しい検査でもなさそうである。
検査項目を一つ一つ中国語に翻訳し、一縷の望みをかけて、相方にZ医院に電話してもらった。
既にツーカーの仲(?)になっていたVIPのK看護婦に事情を説明し、婦人科のY先生にお願いしてみると、
何と、検診を引き受けても良いという返事が!!

そんなこんなでZ医院婦人科にて、何とか無事に12週目の検診が実現したのである。
…正直、決して誇張ではなく、
妊娠が発覚して以来、この時ほど嬉しかったことはない

待ち時間ゼロで診察、尿検査や腹囲、体重、血圧測定のほか、梅毒検査や血液型検査もしてもらって、エコーも撮ってもらった。
一ヵ月半ぶりに見たお腹の赤ちゃんは、子宮の中で宇宙遊泳のように動き回り、手足をバタバタさせて踊っていた、そうである(私は画面が見られなかったので、相方談)
やっと検診先が見つかり、元気な赤ちゃんの様子が見られてほっとしたこの日を境に、
つらかったつわりも、ようやく快方に向かい始めたのだった…。

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3 コメント

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Unknown (しゃおのん)
2008-07-09 23:36:23
重いつわりの上に検診をめぐって色々な目にあったようで大変ですね。。でもまずは、御懐妊おめでとうございます。。
わたしも今から10年ほど前に杭州で妊娠出産の経験がありますが、どこに行っても患者の行列というのは当時と変わりませんね。診察室に他の患者がなんていうのも・・・。妊娠からはじまって出産後も子育てやら何やらと病院にかかることが増え、ふと思ったことは、有名とか一流とか専門とかで名が通っている病院ほど、扱いが雑なようだ・・ということです。知名度の分患者がものすごく集まってしまうようですね。子供専門のE病院なんかもとってもひどくて、2,3度行って行くのをやめました。ちなみに私がよく利用していたのはF病院の斜向かいのSY病院です・・出産もそこでした。 これからまだまだ検診もあるし、奮闘も必須?かもしれませんが、お腹のお子さんが第一です。無理をしないで、流せるところは流してゆったりした気持ちで頑張ってください。日本から懐かしく杭州事情を拝見させてもらいました。。ありがとう。
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Unknown (DaDao)
2008-07-10 00:40:25
良かったですねー><
つわりも収まってきたそうで良かったです。
赤ちゃんも元気で、ホント良かったです☆
どうなることか、と日記を読みながらハラハラしていました。

ちなみにF病院には私もコネがあります。相方のいとこがF病院で受け付けしていたため、いろいろスルーして、すぐに検査を受けることができました。でももう2度と行かないと思ったので、そんなコネがあっても二度と行かないと思います(笑)

はとさんの日記を読みながら、その時が来たら、私はどうするんだろうといろいろ考えています。いろいろ勉強させていただいていますm(_ _)m
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Unknown (はと)
2008-07-23 13:06:16
>しゃおのんさま

「名が通っている病院ほど扱いが雑」なのは、同感です!
…かといって、医療レベルの低い病院にはかかりたくないし、ほんとに難しいです。

会社の同僚達(中国人)はほとんどF医院かS医院で出産していますが、少数ですがSY医院やC医院で出産した人もいます。
C医院で出産した同僚は帝王切開の縫合が下手で傷跡がくっきり残ってしまい、「やっぱりF医院にすればよかった~」と後悔しているようです。

あと、小児科が併設されていない病院だと、日本のように提携先の病院などないので、新生児に何かあった場合、親族が病院を探して右往左往しなければならない…という話も聞きました。
つわりで身体がしんどい時期に、病院のことを考えただけで精神的に参ってしまい、辛かったです(;;)


>DaDaoさん

最終的に良い検診先が見つかったので、助かりました。
日本で出産するにしても、検診はこちらで受けないといけないので…。

DaDaoさんにもその時がきたら、Z医院のお医者さん紹介しますね~(^^:)
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