はと@杭州便り

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拉肚子(la duzi)

2006-04-13 02:25:10 | 中国人相方&親戚
相方が、珍しくお腹が痛いと言って会社を早退した。

私が夜7時半頃帰ってきて、夕食を作ってもほんの少ししか食べられず、またダウンしている。

朝から具合が悪かったにせよ、ほとんど食べていないにしては痛みが長びいているので、おかしいと思って問いただすと

ナント下痢の薬と間違えて便秘の薬を飲んでいたことが判明

夕方5時ごろ、家から私の職場に電話をかけてきて、
「下痢の薬、どこに入ってる?」と聞くので、薬のしまってある場所を教え、
「正露丸っていう名前の薬で、一回4錠だから。」とご丁寧に教えたのに、何をどう間違えたのやら

苦しんでいる相方には悪いが、大笑いしてしまった。
しかもその便秘薬は、私が日本で買ってきたドイツ製の強力なやつで、すぐには効かないが、自然にじんわりと効いてくるタイプのものだった。
以前日本で働いていたときはよくお世話になっていたが、中国に来てから一度も飲んでいなかった便秘薬。
まさかこんな形で日の目を見ることになろうとは(爆)

間違いに気づいた相方はすぐ正露丸を飲もうとしたが、いくらなんでも便秘薬が効いている真っ最中に正露丸はマズイだろう、と言い聞かせて止めた

相方は下痢のせいで軽い脱水症状を起こしたようで、気分が悪い、頭が痛いと言ってダウンしている。
脱水症状なら私も経験があるので、スポーツドリンクを買ってきて飲むようにすすめたが、どうしても病院に行くと言って聞かない。

私は中国の病院にはできるだけお世話になりたくないので、毎回帰国するたびに日本で薬をしこたま買い込んできているのだが、相方を含め中国人はどこか具合が悪くなると、すぐに病院に行きたがる気がする。
どうもこっちの人は市販薬をあまり信用していないようなのだ。

しょっちゅう風邪や頭痛でダウンする私に比べたら、相方はめったにダウンしないし、歯医者以外病院にも行かない人である。
でも別に丈夫というわけでもなく、体力にはからきし自信がないし、スポーツ全般苦手な人だ。
なんせ大学時代、選択必修科目の体育は
虚弱体質だと偽って保健体操課をとっていた(本人談)
くらいの人である

夜10時前、タクシーを呼んで2人で病院に行った。
以前私が具合が悪くなったときにかかった病院で、家から少し遠いが、中国の病院には珍しくあまり混んでいないし、看護婦さんやスタッフの対応もわりと良い。

今日の当直の先生はおっとりした感じの若い先生(勝手に「宮様」と命名)で、てきぱきした感じの看護婦さんに指示され、仕切られていた。看護婦さんも親切な人だった。

本人はあまり言いたくないようだったが、私は宮様先生にちゃんと
「この人、下痢薬と便秘薬を間違って飲んだんです。」と説明したら、
宮様先生は「そりゃ~、あかんなぁ~…。」(あえて関西風に翻訳)と鷹揚に苦笑されていた。
相方は薬の箱に書かれていた日本語「便秘薬」の意味がわからず、下痢止めと間違えたと主張したが、宮様先生は「便秘薬」の意味を正しく理解されていた。中国語でも便秘は「便秘」で通じるはずだ、絶対。

ちなみに中国語の話し言葉では下痢は「拉肚子(la duzi)」、便秘は「大便不通(dabian butong)」である。(お食事中の方、すみません

宮様先生は薬を処方し、脱水症状を改善するため点滴をすることになった。
中国の点滴は普通座ったまま行うのだが、相方が苦しそうなのでベッドに横になりたいと言ったら、別にベッド代(12元だった)を請求された。費用は当然前払いで、診察室に病人を残して会計窓口へ行って処方箋を見せ、お金を払うと、薬と点滴薬、チューブ、針のセットが渡された。
本当に必要なのか、それとも病院の収入のためなのかアヤシイが、やたらたくさんの薬を処方してくれるところは日本と同じである。

費用は診察費、検査費こみで約300元。幸い相方の場合は医療保険に入っているため、後で会社に請求すれば費用のほとんどが返ってくるが、医療保険のない人にとっては下痢ごときじゃとても払えない金額である。

私も最近知ったのだが、中国で医療保険のある人は全人口のナント10人に1人しかいない。病院では大量の薬が処方されているのに、病院に来ることのできない大多数の人は病気になっても薬ももらえず、苦しんでいるのだ…。

相方はなぜか消炎剤入りの点滴を一本、栄養+水分入りの点滴を一本受けることになった。私は以前日本で脱水症状で入院したことがあるが、消炎剤は処方されたことがない。看護婦さんに消炎剤は要らないんじゃないかと言ってみたが、聞いてもらえなかった。

後でよくよくレシートを見ると、この消炎剤が一番高額で、一本158元もするのだ。「そりゃ~必要って言うはずだよ」と妙に納得。

相方は点滴を受けながら私の持ってきたスポーツドリンクを少しずつ飲んで、程なく元気になったが、点滴はまだ半分も終わらない。

合計600mlも点滴して、3時間以上かかったので待ってるこちらも退屈&眠くてフラフラになった
相方も患者さんごっこに飽きてきたころ、ようやく点滴終了。

家に帰ったのは深夜1時半だった

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