「自然派アイヌの生活と 植物たち (6)」
アイヌは身の回りの自然を利用し、自然とともに生活を立てていました。
無駄に取りすぎたりはしませんでした。
※ このブログの印字では、アイヌ独特の発音は表現できていません。
(61) トクサ
シプシプ(戻り戻りする)
丸めてタワシをつくり汚れ物を落とした。細工物をこすった。
(62) エゾイラクサ
モセ
色が白く、柔かな手触りの良い上等な草皮衣が作られた。
(63) ムカゴイラクサ
カパイ(皮部・繊維)
繊維を取った。繊維は強いものが取れた。
(64) ツルウメモドキ
ハイプンカル(肉皮・蔓)
滑らかでしなやかな茎からその皮を取り、繊維を取り糸とした。
(65) ヤマブドウ
ㇵップンカル(ブドウ・蔓)
屋根の基部を結ぶ綱、男の子の遊具、夏の敷物、ブドウ蔓の網袋などに使用した。
(66) エゾヤマハギ
ヌプシンケプ(野・萩)
魚を干す、焼く時の棒として使用した。
(67) ヤマアワ
ケロムン(靴・に入る・草 靴の中に敷く草)
靴の中に入れる草として、乾燥したものを使用した。
(68) イケマ
ペーヌプ(汁・もつ・もの)
悪いものを追い出すものとして使用した。根は蒸したり焼いたりして食べたが、食べすぎると中毒を引き起こす。
(69) トリカブト
スルク
クマ撃ちの毒矢として使った。毒性の強いトリカブトの自生地にいる民族は強い勢力を持った。
(70) エゾテンナンショウ
ラウラウ
黄色い有毒部分を取り除いて焼き芋のようにして食べたと記録に残っている。とかく。
福岡イト子 「アイヌ植物誌」による。