走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

お金の行方

2023年06月01日 | 仕事

認知症があるとお金の管理が大切になります。まんまと騙されて預金を空っぽにされたり、信じて任せていた人にお金を使われたり。本人はお金の概念もなくなりつつあるので、誰にとっても安全な策をとっておきたいものです。


身内で、本人が信頼して預金を任せていた人。診察にも積極的に電話で参加します。とても親身な印象を受けていました。


患者の補聴器が壊れて、新しいものが必要。半年ホームレスになっている彼はかなりの金額が預金としてあるはず(住居がある無しに関わらず年金は出ているから)。しかし残高はかなり少ない。毎月何にどれぐらい使っているか本人は覚えていない。任されている彼に月に何度、お金を渡しているか聞くとのらりくらりの返事。


あー、これはやばいやつです。頭の中で警報が鳴ります。任されている人が横領している可能性が高いケースです。


大体で良いので引き出し記録を教えてくださいね、と伝えておきました。さあ、やってくれるでしょうか?


他に身内がいない場合、政府との契約で、このような患者の金銭管理をしてくれる機関がkカナダにはあります。日本についてはこちら。


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健達ねっと

 



お金は人を変えます。足りない時にちょっと借りるつもりがずるずると続いたり、返すことなく借り続けてしまった、、、のように横領とか盗難などの犯罪の意識なく起こってしまいます。身内だから、とか信頼しているからの理由ではなくて、第三者がチェックを入れれるようにしておくか、先のような機関に任せておくようにしましょう。




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