走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

わかっているつもりでわかっていない英単語の使い方

2019年01月24日 | 英語上達法
ケアとキュア。和製英語だから使うにはやめましょう、と以前に書きました。ついに見つけてしまった。論文の英文中にケアは看護がする事でキュアは医師がする事と同じニュアンスでCure /Care で使っている日本人筆者の論文を、、、げげっ!せっかく英語で書いても英語圏の人は?????になるだけですよ。


では看護師がするのはケア。医師がするのもケアと英語圏では呼ぶのですか?と疑問が出るでしょう。

答えは看護師がするのは看護ケア。Nursing Care
医師がするのはメディカルケア。Medical Care

外科病棟は 外科ケア病棟。Surgical care unit
集中治療室は Intensive care unit (ICU)
周産期は Maternity Care Unit
精神科センターは Mental Health care center
循環器病棟は cardiac care unit
緩和ケアは palliative care
訪問看護は Home care Nursing

ほら、みーんなケアがつくでしょ。で、そのケアを行うためには看護師も医師も薬剤師もソーシャルワーカーも理学療法士も作業療法士も呼吸療法士も栄養士もみんなで包括的なケアをするのです。

もう一度言います。キュアは治療ではなく治癒ですからね。

皮膚医学はDermatology
皮膚科専門医はDermatologist

でも医療を施す事を provide medical care ですから。皮膚科医学を施すと入れたいのならprovide dermatological care

だーれもCureなんて言いませんから!



BCプレイスをオリンピックビレッジサイドからパシャり


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カナダの生活 (長野のりんご)
2019-01-24 10:52:55
こんにちは。いつもブログを楽しく拝見させていただいています。私も若い頃に数年バンクーバーに住んでいた事がありますが、医療の現場の事などまるで知らなかったので、大変興味が湧いているところです。飛行機でほんの8時間ほどのバンクーバーですが、今の仕事もあってなかなか訪れることができないので、それが残念!ですが、バンクーバーを訪れるたびに感じていることですが、昔のようなのんびりした雰囲気が失われてきているのが、若干寂しいですね。今年こそ、バンクーバーに行きたいと思っているところです。
また、元気になるブログも楽しみにしております。
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追加です。 (長野のりんご)
2019-01-24 11:04:47
ブログにあったcareとcureの違い。cureって当然、治癒ではないのか、と不思議に思ったのです。医療関係者であれば、当然、理解できると思うのですが、それでもご指摘のような間違った使い方をする人がいる、ってことはその方は英語をよくわかっていないのではないでしょうか。それも医学英語。
ちょっとびっくりしたので、コメントさせていただきました。
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長野のりんごさんへ (美加)
2019-01-25 09:55:26
初コメントありがとうございます。

信じられないような本当の話です。ケアとキュアで看護師と医師がする事をまとめて言うようになった日本人筆者の文献がここ10年ぐらいの間に続々と出てきています。

誰かが始めて、他が追随する。滑稽ですよね。

翻訳にはセンスが必要。直訳の繰り返しではネイティブには絶対伝わらない。
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