走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

負の文化

2022年05月02日 | 仕事
先日の続き。

チャレンジな公言 - 走るナースプラクティショナー   ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

チャレンジな公言 - 走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

自分の苦手なことや弱いところを認めるのはなかなかチャレンジなこと。ましてや公言するのはもっとチャレンジ。よってしない人が圧倒的に多い。先日2年半ぶりに対面の勉強会...

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同じ診療所の医師と話していた。実習中に辞めてしまうのは最近の医学部の特徴と。

自分にはできない、独り立ちできる日は来ない、、と診断と治療の作業を拒否する。判断をつけるのが怖いそうだ。

プラクティス - 走るナースプラクティショナー   ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

プラクティス - 走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

先日の記事について、FB経由でまきりんさんからコメントをもらい、的を得ている言葉だとシミジミ思ったのでここでシェアを。、、、自分の可能性と限界を問われている気持ち...

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わかります。私もNPの道を進んで一番最初の壁はこの怖さだった。このブログの最後の部分は、その最初の実習で医師に言われたこと。いつになったら自信を持って働けるようになるのでしょうか?と質問した時の返事だった。私はこの言葉に救われた。実習やオリエンテーションでも同じことを説明する。先日まで来ていたレジテントさんへもおなじことを話した。

医療以外の分野でも同じことだが、現代の情報のスピードは物凄く早く、新しいエビデンスが出てくるスピードは半端ない。ガイドラインの変更のスピードも同じ。スピードだけでなく情報量も100年前に比べて膨大だ。それらを全て理解していくことは無理。そう認めることから始まるのだ。

私達は大学で、わからないことは調べる。患者にもそう伝える。恥じることではない。と言われてきた。実際実習中もNPになってからも全く問題はない。むしろ患者や家族はそれを喜ばれる。いい加減に扱わず、きちんと調べてから治療などを決めてくれる、と。一生懸命さが伝わるのだ。

映画を観た後、中堅の医師が言った、

知らないことは嘘でも良いから、自信を持って話しておけば患者は疑わない。医師としての威厳を保つことが重要だ、と。

私はこれに反対する。こんなのは嘘をつけと言っているのと同じ。こんなことを繰り返すのは心へ影響を与えると思う。それこそ鬱になって自殺に繋がるのがわかる気がする。

医師の威厳って何なのか?1人の人間として認められるより大切なことなんでしょうか?映画でも言っていましたが、このような負の文化を見直すことが医師の自殺率の減少に繋がることだと思った。




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