走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

赤、青、黄色にピンクの

2019年01月30日 | 仕事
服用している薬について医療者と話し合いたいときは、その薬自体を持参しましょう。

最近あったこと、、、

患者: ほら、小さく丸い茶色の薬、あれは何の薬ですか?
私: え?どの薬?貴女が服用しているのは15種類。小さい丸い茶色薬だけではどの薬か限定できません。

患者: 睡眠薬を何故勝手に止めたんだ?!
私: 止めるようには指示していませんよ
患者: じゃあ薬局が間違っている!!!
私: 薬局に電話を入れてて確かめます。
薬剤師: やめてませんよ
私: 患者は青い薬がなくなったと言っていますが
薬剤師: ブランドからジェネリックに変えたから

患者: 楕円形のピンクの大きな薬を処方してくれ。以前よく効いたんだ
私: 薬の名前は?
患者:知らない
私: 何の薬ですか?
患者: 知らないけどよく効いたんだ。
私: 、、、。

こんな会話ちょっちゅうあります。薬って何千種類あるんです。量によって色が違う薬もあるし、メーカーによって色も形も変わることがあるし、高血圧の薬と言われても色々あるんです。処方者は薬剤名を指示に書きますが、薬剤師はジェネリック(新薬は開発した製薬会社の独占販売ですが、パテントが切れると他の製薬会社も製造できる。開発はせずレシピを真似ているだけなので薬価が下がる。医療費削減の為ジェネリックがある場合はそちらを選ぶように指導される) を選択します。複数の会社が販売している場合は、どれを選ぶかは薬剤師の自由。だから色や形がどうなっているかは処方者にはわからないのです。

だから、診察には必ず全ての薬を持参すると間違いない。薬自体には刻印が入っていて検索できるようになっていますが、どの薬かわかるようにオリジナルな入れ物ごと持ってくると尚更処方者は喜びます。

薬を持参しない人は診ません!って貼り紙を出そうかと思う今日この頃です。


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