9月30日は今年から祝日と言うか、お休みとなりました。
National Day for Truth and Reconciliation
と言う名前のお休みの日です。その経緯は以前書きました。
職場でもCEOから、そしてマネージメントからどのようにこの休日を過ごすのか、個人個人が何をできるのかお達しがありました。で、以前は9月30日にオレンジの服を着ることで啓蒙を進める日でしたが、今年からは啓蒙週間は1週間となり、1週間オレンジの服やバッジなどを身につける事になっています。こちらは職場からのビデオ。
オレンジの服を持っていますか?
持っている人は少ないと思います。娘は私や相方のクローゼットからオレンジ系の服を引きずり出して1週間のファッションコーデをしています。友達にも服を貸していたりしています。そんな苦労もあり食卓で、何故オレンジなのか?の話になりました。
私は服としてポピュラーな色でないから意味があるのではないか?と言いました。学校でしっかり教育を受けている娘が、
オレンジ色にしたのは、先住民族の子供たちが白人の作った宗教学校へ強制的に行かさられた初日のエピソード。ある6歳の女の子が大好きなオレンジ色の服を着て登校したら、教師が「今日からはこんな色の服は着てはいけません」と服を脱がせ、髪を切り、そのオレンジの服は2度と本人へ戻らなかったからオレンジ色の服がこの啓蒙活動の象徴となった。
と教えてくれました。なんと胸が締めつけられる話でしょうか?こちらがその女の子が大人なって語っている記事。
強制的な寄宿制宗教学校の目的は先住民族に白人文化を教えるため。全ての文化風習言語を棄てさせていた時代。白人文化が普通でそれ以外は許されない、汚い、悪とでも言おうか、違いを許さない恐ろしい考えを国策としてしていた暗黒時代。よってその当時の教師の言動は理解できるのですが、それを受けた子供の影響を考えると、心が痛みます(現に先のリンクで書かれているように彼女の心の影に大きく影響を与えた出来事でした)。
文化言語風習は人の土台なります。人間形成に欠かせないものです。それを否定、剥奪するのは人間そのものを否定、否認、拒絶しているのと同じです。あなたは自分と違うものを持っている人、例えば外国人、ハーフとか、性的嗜好が異なる人、薬物依存患者や精神科疾患系の疾病を持病として持っている方と、同じ人間として接することができますか?
言葉や身体的な暴力を奮っていませんか?
試されている時代だと思います。
冒頭写真: 今週ずっとつけているバッジ。
やはりカナダのような不幸な歴史があります。近年
「ウポポイ」という共生空間と呼ばれる博物館ができたり 川で自由に鮭を取る権利を認めてほしいなどアイヌ文化の復興など いろいろな取り組みも行われてきています。このような不幸を繰り返さないための教育の機会がとても大切だと思います。