
NP教育について。以前も書いてきました。
予算がないからか、それともすでに臨床経験をしているからか、学士実習のように臨床指導員はついて来てくれません。
教育は学士と同じく、総論や理論的な学科は他の修士ストリームの学生と共に受けます。よって講師は教授となります。ターム中に書く論文3本やクラスディスカッションなど辛かったですが、そのおかげで医療をとらえる思考力も伸びたのだから必要だったと思います。
しかしNPの学科についてはNPより授業を受けます。NPストリームの教員たちは現役のNPです。週一のペースとか、夏休み(4ヶ月もありますから)の間だけとかNPとして働き免許更新時にアクティブライセンスとして更新をしている人たちです。NPの仕事は現場を忘れたら終わりですから、常に最新の治療やガイドラインをアップデートする必要があり、現場にいないとそれは難しいですからね。
そして客員講師も多くいます。全てNPです。NPによる授業でなかったのは2つ。薬学と病態生理学。病態生理はNPでなかったというか、医療系の学部全てを教えている講師でした。薬学はNP教授のお姉さんが薬学部の教授で、その伝手でファミリーNPに最低限必要な薬学に絞った集中講座的なものを1タームしたと言う感じでした。級友が他の大学でNP教員をしていますが、その大学では薬学はNPによって講義されています。
私がNP学生だった頃はNP制度が始まって8年後の時。まだまだNP実習を受け入れているNPが少ない時代でした。医師とNPの両方で実習できた経験は卒後に役立ちました。今はNPの数も増え、NP実習を受け入れるNPも増えました。
日本では診療看護師(NP)の実習先が医師だと残念な状態と聞いています。診療看護師制度が始まって20年経ったのにです。こんなところにミニドクター、医師の真似事と呼ばれる所以があるかもしれませんね。
冒頭写真: シーズンも終わりになると格安で良いホテルに宿泊できる(もしくは早割を使うか)のがお得。マリオネット系のオートコレクションシリーズのホテルです。