走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

やはり問いたい

2020年09月15日 | 仕事
嬉しいですねー。昨日のブログにコメントを頂きました。それがこちら


ルールの組み立て方の違いの表れ。
https://blog.goo.ne.jp/hakusou_onlinechecker
大陸法、特に日本法は、簡潔さ重視(言葉数が増えれば、矛盾抵触を招く恐れも増す)。

コモンロー諸国では、仔細に書き込む癖がある(ルールを書いた奴に不利に解釈する、という法解釈ルールがあるので、必死に書こうとする習慣がある)。

ちなみに、看護協会は、(弁護士に対する「除名を含む」懲戒処分の権限を有する)強制加入団体たる日弁連と異なり、任意加入の利益団体。
ルールや規律周りでは、そもそも期待すらされていない団体。

日弁連のような権限と規律を求めるならば、、、看護協会は、強制加入団体になる必要がある上、、団体として「特定の候補を応援する」選挙活動や政治献金ができなくなる。
力には代償が付きもの。



ご指摘ありがとうございます。確かに日本看護協会はAssociation なのでCollegeとは異なります。カナダは州ごとにカレッジがあり免許を管理しています。そしてカナダの看護協会Canadian Nursing Association が存在しています。なるほど協会なので任意加入の団体。日本には看護師免許を管理するレギュレーションはない、という事。

先日のブログに2003年にカレッジへ名称変更があったと書きました。調べてみると法律で免許を保持しなければならない職業はレギュレーションを持ち、その質の担保をしなければならない法律が可決され、職能団体にその能力がなければ政府が変わって管理しなければならないと変更されました。それを受けてのカレッジへの名称変更でした。医療職のみならず設計、弁護士関係も同様です。

で、法と法解釈は何のため?誰のため?となります。少なくともより良い社会(両者、特に国民に平等でクリアな社会)を作るため。法の利益は権利者も含む全国民にあるはずです。資格免許というのはそのプロフェッショナルへ従事する許可の入口への切符。そこからどうなるかが基準(スタンダード)ではないでしょうか?医薬事法、保助看法を実践よりに解釈するためにもスタンダードは重要な役目を果たすはず。そしてプロの最低限の基準を明確にする事でプロ以外者の理解も深められます。

先日は犯罪と言う極端な例を上げましたが、患者に対してタメ口を使う看護師、差別的な発言をベッドサイドでする看護師、というような看護師のイメージを下げるような看護師、学生さん虐めや新人看護師虐めに加担する看護師が前線で働けるのはどうしてでしょうか?

雇用主により対処できる事ですが、スタンダードにはそのような事が起こる前に看護師にやって良い事と悪いことの基準を知らしめる役目もあります。全国の看護師が最低限の基準を守るので雇用主による差もなくなります。そして起こってしまってからの対処法ではなく未然に防ぐ予防的役目は看護師にとっても国民にとっても利益になると思いませんか?

カナダもアメリカも看護師は弁護士や医師や警察を押さえて国民に最も信頼される職業一位の座を近年守っています。このように国民の信頼を受け、報酬を得る事ができ、学問も盛んなのは強いレギュレーションにより支えられているからではないでしょうか?北米のような教育、報酬、名誉ややりがいを得れるようになりたいと思っている日本の看護師は大勢いると思います。個人個人が欲しいと思っても、切磋琢磨に勤めても、こればかりはなかなか為せるものではありません。レギュレーションとして水準を確保し、看護師の後ろ盾になるものはやはり必要だと私は強く思います。


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