走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

日本で大麻?!その4

2022年10月20日 | 仕事

シリーズ4日目


おさらい:

-大麻の主成分はCBDTHC

-薬には植物や動物から抽出されるものと化学式から精製されるシンセニックの二通りがある。

-カナダをはじめ大麻が嗜好品として合法化された理由はお酒やタバコと同様に嗜好品としての扱い。依存性は3つに共通してある。

-日本で販売されているCBDオイルはTHCが含まれていない、とされている。

-CBDオイルには作り方により3種類ある。

1、フルスペクトラム

2、ブロードスペクトラム

3CBDアイソレーション


カナダでCBDオイルといえば12の製法になります。理由は二つ。まず初めに合法化されてTHCが入っていても違法ではないから。二つ目の理由はTHCが入っている方が効果的だから。


シンセニックの説明をしている時に「不純物が少ない」と書きました。そのため効果が高い、とも書きました。しかし全部の薬がそうだとは限りません。カンナビノイド(大麻の学術的名称)CBDTHCが相互的に働いて効果が出るのです。どうしてそうなのかは、レセプターとか難しい薬学的な話になってしまうので省略します。


で、12の製法の違いは大麻のどこから抽出しているかになります。1は大麻全部から、2はヘンプシードから作られます。前日書いたようにヘンプシードは大麻の一部でも違法ではありません。ヘンプシードはTHCの含有量が低いから違法とならないのです。低い、と書きました。そう、ゼロではないのです。だって大麻の一部だから。ならば低いってどれぐらい低いの?と言う話になります。


2で作られたCBDオイルはTHCが微量に入っているのです。微量とは?0.3%以下の量と言われています。しかし忘れないでください。大麻は植物です。化学式のようにコントロールして製造することはできないのです。農作物はその年の雨量や土の状態、日照時間や肥料により糖度や栄養価が変わります。これと同じことなのです。ワインだって、ウイスキーだって同様です。同じ畑から、同じ農家が葡萄を育てて、同じワイナリーが同じ製法で作ってもアルコール濃度や味が微妙に変わります。そう考えれば1年いえ毎年、毎年全く同じ含有量でCBDオイルを作り出すことが難しいとわかりますか?


続く


冒頭写真数日前の写真。夕日ではなくて朝日です。山火事のせいで太陽が赤い(肉眼ではもっと赤く見えます)。日に日に悪くなり、本日は最悪。100m先も見えません。世界で一番空気が汚染されている状態になりました。週末は雨模様。60日ぶりぐらいの雨になるはず。降って欲しい。山火事を和らげて欲しい、、、





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