走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ダブルパンチされても

2021年09月29日 | 仕事
彼女はメンタルヘルスの理由でマスクを着用できません。免除の医療証明書を以前発行しました。で、今回は診療所で身体所見が必要となり再診を予約をしていました。

その日メディカルオフィスアシスタント(MOA)がパニックになり私のところへ来ました。美加の患者でマスクはできないしワクチンもしていないのに再診に来た、と言うのよ!と。今彼女は外で泣いている、と。

あらまー。

コロナ禍以来BC州では、州政府の指導の下、医師とNPの両カレッジ(免許を発行する団体)は診療所に於いて、遠隔診療を推奨し、対面は必要時のみとなっています。屋内のマスク着用は義務化されています。

ワクチン接種は屋内のノンエッセンシャル(生活に必要不可欠ではないサービス)に対しての規制で、医療のようなエッセンシャルなものはワクチン接種に関わらずアクセスがあるのです。

ワクチンをしていない人がマスク無しで建物に入ってくる、はMOAにとって不安材料かもしれません。しかしだからと言ってケアを拒否しては医療倫理に抵触します。彼女は風邪症状もなければ風邪症状がある人との接触を過去2週間していません。ならば医療を受けるために屋内へ来ることができると言うこと。ちゃんと屋内で診療をしました。

ワクチン接種も勧めました。しかし頭ごなしに絶対しない!と言われ私からのワクチンの話も全く興味無し、と断られました。やれやれ。困ったちゃんです。

冒頭写真: オカナガンと言えばワイン。蜻蛉帰りでも買い込みましたよ〜


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