走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

どっちが大変?

2017年06月29日 | 仕事
ツイッター関連で、、、
日本の看護と海外の看護どっちが大変?てのを読んで。

何を持って大変と言うのか?私はそこが気になった。
大変と思うのは人それぞれ。その方が何を差して大変と言っているかはわかりませんが、私の感想はどっちもどっち。

しかし、社会的地位が高く、給料も良ければ仕事への満足度は格段に高くなる。とこの点で海外に一票。

私が働いているカナダは日本と医療制度が各方面で違うので直接比べることはできかねますが、病院に入院している人は重症者のみです。今から思えば日本は入院の必要ない人までも入院させているところだと、外から見ると感じます。

重症というのは自立度ではなく病状の不安定さです。意思の疎通がしっかりしていて、歩行できる人が患者にいたら超ラッキーと思うぐらい病気の中の病気の人が入院する場所が病院なのです。

ほとんどの手術が日帰り、もしくは一泊で、ドレーンをつけたままの退院は珍しくありません。化学療法も外来で。胃瘻の管理も在宅で。リハビリだって外来か在宅。経膣出産は24時間以内に退院。帝王切開でも72時間以内で退院。
抗生物質点滴治療も外来か在宅。病状が安定している人の経過観察が要必要以外の人は入院の必要なし!それがカナダです。

それほど在宅医療が充実しています。半身麻痺や四肢麻痺や意識障害で自立度が低下され在宅が困難、しかし病状は安定しているのなら介護施設へ。

なので入院患者は看護の観察が24時間必要な人ばかりで気を緩める事はできません。一般病棟なら医師は1日一回回診に来るだけで、あとは看護師に任せっきり。オンコールはいますが電話で報告をして指示を受けるケースがほとんどで(コードブルーでもならない限り医師は患者を診に来ない)、患者の事を全く知らない医師に報告しないといけないので、報告の仕方、ポイントには気をつかいます。そういう意味で看護師の観察力、判断力、記録力が非常に高い事に、ここへきた時驚きました。

そういう意味で大変かも。でもその分やりがいもあるし、そこもやっぱりプラスになるのだ。



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