美咲-創世記-

宇宙が誕生したあの瞬間は私たちの中に…
シンガーソングライター美咲の日常・心に残った場面を、お伝えしていきます。

赤沢美林に行って

2005年07月11日 | 以前の日記
昨日は、長野県上松町の赤沢自然休養林に行ってきました。SOトーチラン、6月5日の伊勢神宮式年遷宮ご神木祭で歌う機会をいただいた上松の歴史を知る上で、そして、私の新しいアルバムの中に収録されている「蓮華草」という曲のモチーフになっている“大山蓮華”に出逢いたいということで、前々からしっかりと訪れてみたいと思っていた赤沢美林にやっと伺うことが出来ました。
上松町観光課の見浦さんのご案内で、森に入ります。
・・・とその前に、赤沢美林入り口の施設で、木曽駒ケ岳の麓、上松Bコースの入口で山小屋の再生活動を進めている「木曽駒JOY.」というグループ主催の木曽駒ケ岳写真展も開催されていて見に行きました。昨日が写真展の最終日だったらしく、「木曽駒JOY.」のメンバーのみなさんと出会えたことを記念し、一般のお客さんも巻き込んでの美咲ミニシークレットライブを急遽設定し、音楽で交流させていただきました。
次に腹ごしらえです。見浦さんのおすすめの「去来荘」というお店でお昼ご飯を食べました。山菜や川魚を新鮮に調理し、独創的でクリエイティブな美味しい創作料理を出してくださって、歌を作るのも、料理をつくるのも、一緒のことなんだと思いました。
さて、お腹もいっぱいになり準備は万端です。森林鉄道に乗り、森の奥へ奥へと入っていきます。
赤沢美林の歴史を資料で読んでみると・・・昔から木曽のヒノキは広く知られ、桃山時代・江戸時代と沢山切り出されました。その結果山が荒れ木々も少なくなってしまったようです。そこで山の管理をしていた尾張藩が「木一本、首一つ」(勝手に木を切り出したら、首が一つはねる)という厳しいおふれを出し、山の木を守り始めたそうです。そうして山々が蘇り、明治時代は『御料林』と呼ばれる皇室の持ち物に、太平洋戦争後は『国有林』として管理・保存されてきました。その後『林木遺伝資源保存林』『植物群落保護林』に指定され、さらに昭和44年には日本で最初の『自然休養林』として指定されたとのことです。
トロッコが終点に到着し、そこから森林に足を踏み入れて行きました。雨がシトシトと降りそそいだり、止んだりと、不安定な天気だったのですが、こんな日が一番良い空気が吸える日なんだと見浦さんは教えてくださいました。雨に濡れ、雫がたくさんついた森の木々に太陽の光が照らされて、キラキラと輝き、とても美しかったです。森林浴発祥の地は赤沢美林なんだそうで、私も綺麗な川の流れを見て、森林のシャワーをいっぱいに浴び、心が落ち着き癒されました。やはり人間は自然と共に暮らしていたんだなと実感しました。
見浦さんのガイドを聞きながら、その瞬間瞬間をじっくり味わっていきます。木曽を代表する木曽五木のお話もしてくださいました。ヒノキ、サワラ、ネズコ、アスナロ、コウヤマキがその五木らしいです。どれもヒノキ科なのですが、それぞれ生える特徴が違うらしく、時には良いヒノキを生やすために間伐や伐採も必要みたいです。
昭和60年、前回の神宮式年遷宮でに切り出された伊勢神宮 内宮・外宮の御樋代(みひしろ)になった御神木の二つの切り株にもお会いしてきました。これらは現在の伊勢神宮の御神体の入れ物となっている御神木の株です。樹齢400年はとうに超えているご神木だったらしく、その切り株を見ても、りっぱな木だったんだということが見てとれました。今年、平成25年の伊勢神宮 式年遷宮で使われる御神木が、赤沢自然休養林から切り出されました。そのご神木祭で歌わせていただき、昨日実際に前回の切り株を見て、この森と伊勢神宮との良きご縁をより身近に感じられました。
歩みをオオヤマレンゲ群生地へと向けました。霜のため花が咲いているかどうか分からないと言っていましたが、行ってみると、写真で見て一目ぼれをした、小ぶりながらも白くて可憐な良い香りのする大山蓮華を見ることが出来ました。別名・天女花と呼ばれているだけあり、空から天女が舞い降りたかのような姿でした。葉っぱの緑が、純白をさらに引き立てていて、綺麗でした。

見浦さんに今回案内していただいたルートは、赤沢美林入門のコースだったみたいです。とても堪能させていただきました。私なんて地球の大きなサイクルから見てみると、とてもちっぽけだなとも感じました。貴重な時間を裂いておもてなしくださった上松町観光課の見浦さん、美味しい料理を作ってくださった去来荘のご夫妻、山小屋の再生活動をしている「木曽駒JOY.」のみなさん、交流コンサートにお立会いくださったみなさん・・・ありがとうございました。
1日1日その表情を変えていく赤沢自然休養林の森の深さ・歴史・静寂・賑やかさ・鮮やかさにまた会いに行きたいです。


赤沢自然休養林報告ページもごらんください
→ http://www.misakix.jp/akazawa.htm


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