今日は、木曜日。
ということで、松本市観光ポスピタリティーカレッジで勉強してきました。
今回の先生は、富山大学医学部保険医学講座
NPO法人健康保険ネットワークで活躍されている、宮地正典先生。
『ヘルスツーリズム』について教えてくださいました。
ほんわかとしたお人柄の宮地先生。
「私はよく論点がぼけてくる。会議などでは、で、何が言いたいのと
つっこまれて怒られてしまうんですが、もし、論点がぼけてきたら
皆さんもつっこんでください」とのこと、会場は笑いに包まれました。
そんな和やかな雰囲気の中、講義はスタート。
ちょっと雑記させていただきます。
ヘルスとは健康。ツーリズムとは旅。つまり“健康になる旅”
ということですが…具体的には、
居住地から⇒
予め医学に基づき環境整備、人材育成、サービス開発
された保養地に行き、そのサービスを受ける
(健康関連効果を得る。疾病予防・健康増進
健康回復・リハビリ・レジャー・美容・交流)
⇒それぞれの居住地に戻っても健康増進効果が継続する
このことを「ヘルスツーリズム」というそうです。
だから、一泊二日の宴会旅行でお酒を飲んでどんちゃん騒ぎは、
ヘルスツーリズムではないそうです。楽しく行うハイキング、温泉入浴は
実施方法によってはヘルスツーリズムになるケースがあるそうです。
つまり、適当にハイキングをして、なんとなく健康になったかなぁ…?
ではなく、【予めこの道をどれくらいの速度で歩いて、あの川では水を
使って体の血のめぐりを良くして、森の日陰と日向を交互に体験することで
体に対して、どれくらいの健康効果が表れる】という測定をして、
健康回復に最適なプログラムを作成し、そのプログラムを誰かが体験したら、
必ず健康増進の効果があることが「ヘルスツーリズム」なのだそうです。
ほぉ…と思いました。上松町の赤沢自然休養林で行われている
森林セラピーも、ヘルスツーリズムの一つだなぁと思ったからです。
毎年、赤沢自然休養林で実験的に光合成LIVEによってコンサートを
するのも、なにか音楽と、赤沢の森と、癒しを複合した
健康になるプログラムを作れたらいいなぁ…と前々から考えているからです。
そして、お話が進むにつれ、その相互性がとれてきました。
ヘルスツーリズムに必要な要素として、
①医科学的根拠に基づく健康回復・維持・増進活動
②地域特有の自然資源、伝統文化を活用した健康づくりサービス=自然療法
③運動・栄養・休養の健康の三大要素を実現できる環境
④健康にかかわる総合的なサービス提供
⑤レジャー的要素
なので、ヘルスツーリズムには、自然が必要なのだそうです。
信州にはその自然がたくさんあります。
なにかを生み出すことができそうな気がします。
地域の特徴である自然資源を活用して、その地域でしか
提供できない総合的健康サービスを生み出すことがミソなんだそうです。
自然療法には、①水治療法②運動療法③温熱療法
④気候療法⑤地形療法があるそうです。
具体的に、ドイツやイギリスで実施されているヘルスツーリズムの
実例を映像で見させていただきましたが、大変興味深かったです。
その人の体調、病気の具合、気候、目的、予算に合わせ
個人個人に対応したプログラムを作成するのだそうです。ポイントは、
・楽しさの演出 ・精度の高い健康活動を提供
・健康効果を確実に再現 ・リピート定期化の促進
三泊四日以上がいいみたいです。体への変化はそれくらいからなんだそう。
実際、ヘルスツーリズムを実現するには…
のお話に差しかかったところで、時間がなくなってしまい「もっと聞きたい!」
と残念に思いましたが、また、何かの機会にじっくりと伺おうと思います。
私も、何ができるか分りませんが、考えながら少しずつでも
実現に向けて歩み出していけたらいいなぁと思います。