諸行無常の響きあり

フィリピンの小さな焼き鳥居酒屋の親父のつぶやき

デジブック 『歯車』

2012年10月14日 15時24分14秒 | つぶやき




この手の仕事に携わり彼是何年になるだろう。
一つだけ言える事は過去にやってきた店に関しては全て人に任せるというのでは、
自分自身が現場で歯車の一部として働いてきた。

店舗工事はこちらでも沢山の業者もいるし、段取りと工程だけを支持すれば店は出来上がる。
問題はその後の営業を如何にしてクリアーしていくかである。

過去にこのような記事を幾度無く投稿した事があったかも知れないが、
多くの邦人の方が過去にどれだけの店を作り、どれだけの店が無くなっていったことであろう。

資金の調達から店の開店、しかしこれは資金力の問題もあるが、業者を全て入れる形もある。
はたまた店の運営調理までも他人を雇い入れて行うビジネスも成功している方もいるだろう。
しかしそうした形態は雇い入れた人間が退職してしまったら代わりを探さなければならない。

元来資金力の無さもあったのだが、自分で作り、自分自身で営業していく、そこには他人に頼らなくても良い一つの心地よさがある。
ビジネス自体が潤滑に周り利益を多く生み出すに越したことは無いが、いつもそう都合よく行くとは限らない。

夫婦二人でやっていく3ちゃん商売に似た経費のかからない商売というのが私には合っているのだろう。
プロの日本料理人を雇える程の経費が算出出来る訳でもなく、自分でやらざるを得ないというのも本音なのだが。
一部の特定地域ではプロの料理人を雇い入れて立派に利益出している店もあると聞いている。

私の店もどれだけこれから継続できるかは先行きは分からないが、ビレッジ内の近隣には競合する
日本料理店が20店舗を越すほど出来ている。ただこの土地柄からしたら、2軒の老舗を除いたら
お互いに凌ぎを削りあっているといっても過言ではないだろう。

そうした意味でもこれから飲食店だけとは限った訳ではなく、自分で知らない業種に手を出しても
他人便りになるような仕事はなるべく避けた方が賢明と言えるのかもしれない。
自分が歯車の一部になる覚悟が無かったらそこには経費倒れを余儀なくされることが多いのではなかろうか。

私自身マニラの事情もマカティの事情も分からないが、大きく勝負に出て大金をかけてやる商売は
それだけ投資も大きくなり回収も一苦労することであろう。今の形態は私の身の丈にあった商売ということになるのだろう
なるべく長く持つ商売として継続していきたいところが本心である。