有川浩さんの作品です。
あとがきの冒頭で有川さんは
「いい年をした大人が活字でベタ甘ラブロマ好きで何が悪い!」
と吼えております。(笑)
全く何にも悪くございません。
私もベタ甘ラブロマ大好きです!!
6篇の短編集なのですが、かつて読んだ「空の中」や「海の底」の
気になる彼と彼女達にその後が書かれている短編もあります。
それも有川さんらしいタッチで。
甘いけど、その甘さが嫌ではないというか、やっぱりラブロマンスは
こうでなくっちゃっと思います。
今更ラブロマンスだなんてと思ってるあなたも
一度読んでみてくださいませ。
きっと胸の奥底にある懐かしい恋を思い出して(たとえ失恋だった
としても)幸せな気分になれるはずです、なんてね。
そこでといっては何ですが、私も恥ずかしげもなく子供の頃の初恋の
お話など披露してしまいましたが、実は後日談があるのです。
初恋の彼とは25年ぶりに開かれた同窓会で再会したのです。
私は期待に胸を膨らませて過去の恋をできればいい形で
想い出に残せるようにと思っていました。
ところが、現実はそう簡単ではなく、やっと彼と話せるタイミングに
来ても、どうも彼がその話に触れたがらないというか
避けているようで全く話がかみ合いません。
もう忘れてる?忘れられるはずなんてないのに。
そのうち、私と仲のよかったユミちゃんと熱心に話こむ始末です。
縁がないというのは、こういうことなのかもしれません。
そして、私は今ではその当時40歳の彼の顔も思い出すことが
出来ません。
思い出すのは12歳の頃の彼の言葉や仕草ばかり。
どれほど一途であったかという自分の気持は
今も懐かしく胸キュンで思い出すことが出来るのにです。
きっといい形で再会したとしても昔々の初恋を上書きすることは
ないのだと思います。
それはそれでまた別の想い出を残すのでしょう。
焦ることはないのですね。
運命はよくしたもので、きっと何時かいい形で会いたい人に
会えることもあるでしょうし、もし会えないなら会わずにいた方が
いいということなのでしょう。
クリックしていただけると嬉しいです。