野原うた

日々美しい自然の花や生き物などを紹介するブログ。

ヒナキキョウソウ

2007-08-26 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:キキョウ科 Campanulaceae
属名:ヒナギキョウ属Triodanis(旧:Specularia
和名:ヒナキキョウソウ
漢字:雛桔梗草
学名:Triodanis biflora (R. & P.) E. Greene.
読み:トリオダニス・ビフロラ
別名:ひめだんだんぎきょう
流通名:――
英名:small venus'looking-glass(小さいヴィーナスの鏡)

撮影場所:東京都 多摩川河川敷
撮影日:2007.05.27

ヒナキキョウソウです。
`小さい´キキョウソウの意味。
英名も`小さい´ヴィーナスの鏡となっていて、
花や植物全体の雰囲気がキキョウソウに比べ華奢な感じです。


キキョウもそうですが、
咲き進むとしべが開いていきます。

最初はめしべに寄り添うようにくっついている雄しべですが、
花粉が出る頃には、めしべから離れ、放射状?に開きます。
写真ではまだですが、やがてめしべも、くるくると先がひろがりわかれます!

子供の頃、花瓶にいけてあるキキョウの花を絵に描いたのですが、
しべが最初と違う形になっていて…
「先生、形が変わっています」と言い、
先生に「変わっていたら、そのとおりに描いてください…」と言われて
めそめそと描き直したことから気がつきました
切られたお花も生きていて動くということが
なんだか不思議でショックを受けたのをおぼえています・笑





キキョウソウとヒナキキョウソウの見分け方

キキョウソウ花の色が濃く、花弁の幅が広く、花が大きい。
★葉が茎を抱く

ヒナキキヨウソウ
花の色がキキョウソウより淡く、花弁がすらっとしている、花も小さめ。
★葉は茎を抱かない

花の大きさや色形は、固体によって変化があるので比較対象がないと
見分けにくいですが、
葉のつき方や様子は基本的にはどの固体も変化が少ないので
まず葉を見れば間違いないと思います。




ちなみに名前が似たヒナギキョウ
花だけがぴょろーっと伸びていて、
葉は株の根元にあるので、間違うことはないと思います。


名前の似ている植物
ヒナギキョウ(雛桔梗)
キキョウソウ(桔梗草)

同じ科の植物
キキョウ(桔梗)
ヒナギキョウ
キキョウソウ

サワギキョウ

ヒナギキョウ

2007-08-26 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:キキョウ科 Campanulaceae
属名:ヒナギキョウ属Warlenbergia
和名:ヒナギキョウ
漢字:雛桔梗
学名:Warlenbergia marginata
読み:ワーレンベルギア・マルギナタ
別名:――
流通名:同属の園芸品種は「ワーレンベルギア」で流通しています。
英名:――

撮影場所:広島県 江田島
撮影日:2007.06.30

広島県江田島で見つけた野の花、第二段です。

この植物にはじめて出会ったのは、長崎県の諫早でした。
東京ではまったく出会えず、

石垣島で2004年に偶然遭遇。
そして、広島で再会することができました~
思い出の植物に出会えると、
同郷の友に会ったような懐かしさを感じます…


実の形や花形など、キキョウの雰囲気がありますね!
名前も、ちいさいキキョウという意味です。
「雛」は「姫」と似たようなニュアンスで
ちいさいとかかわいらしいといった意味です。




もう少し丈がつまっていて、花色が濃かったら、
ファンが増えそうなんですよね

吹けば飛ぶよな風情ですが、じつは、たくましくゴボウのような深い根で、
子供の頃、太刀打ちするシャベルすらないまま掘ろうと思って
断念した記憶があります…

薄水色の星型の花は、遠くからみるとニワゼキショウ(白花系)にそっくり!
偶然一緒にニワゼキショウが生えていました!(写真は撮っていませんが…)



ちなみに石垣島でであった固体はこんなにいい色でした↓



名前の似ている植物
ヒナキキョウソウ(キキョウ科)

同じ科の植物
キキョウ
ヒナキキョウソウ
キキョウソウ

サワギキョウ

キキョウソウ

2007-08-26 | 双子葉植物・キク亜綱

科名:キキョウ科 Campanulaceae
属名:ヒナギキョウ属Triodanis(旧:Specularia
和名:キキョウソウ
漢字:桔梗草
学名:Triodanis perfoliata (L.) Nieuwl.
読み:トリオダニス・ペルフォリアータ
別名:だんだんぎきょう
流通名:――
英名:common venus'looking-glass(普通のヴィーナスの鏡…なんて訳せばいいのかなあ…

撮影場所:東京都 多摩川河川敷
撮影日:2007.05.27




川っぺりを散歩しながら、面白い花は無いかなあと見ていると、
ちらと薄い紫色を見つけました。

キキョウソウです。
そしてそのすぐそばにはよく似たヒナキキョウソウも…

どちらもいわゆる雑草のたぐいな割りに、可憐な花を咲かせています。

名前も見た目も似ている二つ。
コレは比較するのにもってこいだ!!
…と思いながら写真を撮っていると…

お散歩中のおじさんが声をかけてきました

私が写真を撮ってるのをみて、
「キキョウソウとは珍しい!!」と感激し、
カメラを持ってこなかったのを残念がっていました。

千葉にお住まいの頃キキョウソウにであい、
久々に東京でこの花をみることができて嬉しかったとのお話。

後日、同じ道を散歩していると、
キキョウソウを支えるように小枝がそえてありました・笑

その方よほど嬉しかったんでしょうね

今回この仲間を調べていると、
素敵な英名を見つけました!

ヴィーナスの鏡ですって!!
ロマンチックではありませんか?!

和名の簡潔さも悪くはありませんが、
花の名にはロマンチックな雰囲気があったほうが素敵だなあと思いました~



キキョウソウ、大分の社宅の庭にぽつぽつと生えていて、
初夏に葉が出てくると、花はまだかな~なんて毎日楽しみに
見に行っていました。
懐かしい思い出の花です。

帰化植物だと知ったときはちょっと残念でしたが、
見かけるとついニンマリしてしまいます。




キキョウソウとヒナキキョウソウの見分け方

キキョウソウ
花の色が濃く、花弁の幅が広く、花が大きい。
★葉が茎を抱く

ヒナキキョウソウ
花の色がキキョウソウより淡く、花弁がすらっとしている、花も小さめ。
★葉は茎を抱かない

花の大きさや色形は、固体によって変化があるので比較対象がないと
見分けにくいですが、
葉のつき方や様子は基本的にはどの固体も変化が少ないので
まず葉を見れば間違いないと思います。






同じ科の植物
キキョウ
ヒナキキョウソウ
ヒナギキョウ

サワギキョウ


センブリ

2007-08-26 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:リンドウ科 Gentianaceae
属名:センブリ属Swertia
和名:センブリ
漢字:千振
学名:Swertia japonica (Schult.) Makino.
読み:スウェルティア・ヤポニカ
別名:当薬(生薬としての名称)
流通名:――
英名:Swertia herb(スウェルティア ハーブ)

撮影場所:福島県 鮫川村
撮影日:2002.10.06

センブリです。
この植物は日本固有種なのだそうです。
同属のムラサキセンブリ(イブニングスター)は
花の仕事のときに見ていましたが、自生したセンブリを見ることができて、
このときはいたく感動したものです!!

センブリは苦いと聞いていたので、
ためしにかじった気がしますが、
記憶がありません
記憶が飛ぶくらい苦かったのかなあ…なんて思ってしまいます。

ちなみに、センブリの由来は、
千回振り出しても(←水の中で振って成分などを出す。)まだ苦いため、
千振だそうです。
その苦味のため、健胃や整腸に効く生薬になります。
生薬としての名称は”当薬”。

ちなみに、生薬と聞くとなんとなく漢方薬が思い浮かびますが、
センブリやセンブリ属の植物を薬用として使う習慣は、
中国には無いのだそう。
(インド・チベットではセンブリ属の植物が
薬用として利用されているそうです。)
もともとは、漢方薬の‘胡黄連’の代品として使われたものだそう。
中国の人としては、現物(胡黄連)があるのに、
代品(当薬)をわざわざ輸入する必要ないですものね!
納得です


前のカメラで明け方の散歩中に撮ったため、
いまいち綺麗な写真ではありませんが、
雰囲気は伝わるかと…

それにしても、コレがリンドウ科とは、あまりピンとこないですよね!
よーく見れば、つぼみの雰囲気やめしべ雄しべのつき方は、
リンドウに似ていなくもないですが…