最近、インスタで知らないイワカガミがアップされている。
といっても新規ではなく、私が知らないだけなのですが、、、
まずは山梨の植物誌を調べてみたら、
◯イワカガミ
◯コイワカガミ
◯ヒメイワカガミ
◯ヤマイワカガミ
の四種でした。
ふつうにあるのがイワカガミで、
コイワカガミが稀で富士山五合目と書かれています。
イワカガミ以外でよく見かけるのは白い花のヤマイワカガミで人によってはカイイワカガミと呼ぶ方もいらっしゃいます。
日本では地域が限定される種のようです。
私が見た範囲だと南部、御坂、南アルプス前衛は源氏山〜櫛形山そして高谷山あたりまで。そして帯那山まわりかな。
さて聞いたこともない種もあったのでYlistを見てみました。
標準とあるものは12種でした。
イワカガミ(別名コイワカガミ)
シロバナイワカガミ
ヒメコイワカガミ
オオイワカガミ
シロバナオオイワカガミ
ナガバイワカガミ
シロバナナガバイワカガミ
ヒメイワカガミ
タカネヒメイワカガミ
アカバナヒメイワカガミ
シマイワウチワ(別名シマイワカガミ)
ミヤマイワウチワ(別名ミヤマイワカガミ)
花の色が白だからヤマイワカガミ、葉っぱがギザギザだからヤマイワカガミとしか覚えてなかったです。
なんていい加減だったのでしょう。
中でも興味を持ったのは山梨にもあるとされているヒメイワカガミです。
アカバナがあるということや高山系のタカネもあります。
山梨の植物誌には南ア、八ヶ岳、富士山、関山、桂川の各地の山地にあり「少ない」と書かれています。
図鑑で特徴を調べてみると、
改訂版原色牧野植物大図鑑(H8)には、イワカガミのほかオオ、ヒメ、ヤマの4種が載せられていて
イワカガミとの違いを探すと、
◯オオ 高さが10〜15cm(イワは10cm位)、北海道南部から中部地方日本海側に生息。
花の裂片の先が細かく裂ける。
◯ヒメ 本州中部や北部の山地。葉縁に2〜5個の三角形の粗い鋸歯あり。
花色はふつう紅紫色だが、関東北部では白花が多い。
(→ アカバナヒメはどの種にあたるのだろうか?)
◯ヤマ 山梨から東海地方の山地。葉縁に比較的大きな三角形の鋸歯あり。
この記述からは葉縁の鋸歯の数や大きさで見分けるのがよさそうだ。オオは山梨にはなしで。
もうひとつ 日本の野生植物(1982年)でも見てみた。
こちらは大きくはイワカガミ、ヒメイワカガミ、ヤマイワカガミの3つとされ、
イワカガミの項にコ、オオ
ヒメイワカガミの項にアカバナ、ヒメコイワ
が書かれている。この図鑑は差異を明確に載せているので項中の記述と合わせて以下にまとめてみました。
イワカガミ
葉の先は円形または広い三角形で頂端は鋸歯と同程度に短くとがる。
オオ 北海道南部から東北地方や中部地方の日本海側に生息。葉が円形大型長さ幅とも8〜12cm(イワ 3〜6cm)
コ 高山にあり、鋸歯があまりとがらないもの。イワとの区別は難しい。
ヒメイワカガミ
葉は卵円形で長さ1〜5cm、幅0.7〜4cm、1〜5対の鋸歯あり。(→ 葉がかなり小さい!)
関東地方、中部地方、紀伊半島の主に太平洋側に生息。花は白色または淡紅紫色。
アカバナ 関東地方南部、中部地方の淡紅紫色のもの(関東北部は白色)
ヒメコ 屋久島上部に生息。葉が小さく、鋸歯の少ないもの。
ヤマイワカガミ
葉は卵形で長さ3.5〜7cm、幅3〜6cm、8〜18対の鋸歯。(葉の大きさはイワカガミとほぼ同じ)
山梨、静岡、愛知などの東海地方に生息。花は白色、わずかに紅色を帯びるものあり。
違いがわりとわかったので、これまで見てきたイワカガミの仲間を見比べてみたいと思います。
とくにヒメと呼べるもの見ていたのかが気になります。
わかり次第 追記します。
とりあえず6月に甲武信ヶ岳で見かけたもの(咲き始め)の写真をアップしておきます。
葉の大きさや鋸歯の感じからイワカガミかなと思います。