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今の時期になると、戦争関連の番組が増える。
昨日は広島の原爆の日だったので、特にいろいろな番組が組まれていた。
悲惨な映像や写真も 最近は多く放映されるようになった。
安保法案の問題があるから、なおさら…という気もする。
実は、私の父は 戦争体験者だ。
両親はかなり晩婚だったので、同級生の友人の両親とは、10~15年以上差がある。
父は 戦争の話はほとんどしなかった。
行ったところはラバウル。激戦地だ。
若い軍医だった。
若すぎて、「お前は本当に医者か?」と馬鹿にされた、と話していた。
島に向かった10隻のうち9隻が途中で爆撃で沈んだ。
父が乗っていた1隻も攻撃を受け、半分沈みかかって、命からがら島にたどり着いた。
現地の人の診療もした。
薬がなく、歯磨き粉を薬の代わりに渡して、「良くなった」と感謝された。
臆病だから、逃げまわっていた。と笑った。
だけど、ポツンと一言。
「バカな戦争だった。」と。 吐き捨てるように…。
私が覚えているのは、これだけ。
戦友の話や、軍隊の生活、戦闘の話は一切聞いたことがない。
おそらく、想像を絶するような地獄を見ただろう。
言いたくない、思い出したくない。封印したい体験。
そんな重たいものを一生引きずりながら、生きてきたのだろう。
今となっては、消えてしまった過去。 誰も知らない。