栃木の城館巡り 宇都宮市・鹿沼市編

先日、武蔵直登の皆様と忘年会に参加してきました。
行先は栃木県宇都宮市と鹿沼市だぁ～ 三(/ ^^)/

〇深津城　栃木県鹿沼市深津
武子川右岸の台地上に位置し、天台宗延命寺の境内と周辺が城跡です。
千渡城（鹿沼市千渡）を上の城、これに対して深津城を中の城とか中城・出丸と称しています。
宇都宮広綱の家臣小林豊後守が築城したといわれてます。
遺構はお寺の西側に堀がありました。
用水路を利用した水掘のようですが農閑期からでしょうか、訪れた時は空堀状態でした(^_^;)
城逢人のししんさんがお寺の住職様から伺った話では、お寺の東側が元々の主郭だったようです。

　


〇犬飼城　栃木県宇都宮市上欠町根古屋
姿川と武子川に挟まれた舌状台地の南端部に位置し『姿川村誌』は小山義政が祇園城の支城として築いたとしていますが『とちぎの古城を歩く』では城跡の立地などから宇都宮氏が戦国時代に南西方向を守る支城として築城したとみるべきだろう、と述べられています。
城跡は現在山林と農地などになっていて、台地上北側から藪をかき分けて突入しました(^_^;)
遺構は空堀・土塁が残り本郭へ入る為の土橋・虎口や矢倉台状の張り出しなどもあり、技巧的な縄張でした。
城跡の北側には縄文時代の遺跡跡「うつのみや遺跡の広場」があり、資料館もありました。
資料館の中には遺跡周辺の地形模型があり、犬飼城が台地上に構えられているのがよく分かりました。

　　


〇加園城　栃木県鹿沼市加園字龍ヶ谷
加園城は比高８０メートルの龍ヶ谷山（標高２３５メートル）の自然地形を活かして築かれた山城です。
加園城南麓の石裂街道沿いには上木戸・宿・堀ノ内などの地名が残っています。
伝承では渡辺右衛門尉綱重が築いたとされています。
今回龍ヶ谷山東側からゼーゼーいいながら直登しました(~○~;)
遺構の南側は石灰岩採掘により崩落していますが、尾根を断ち切る堀切・空堀・土塁・虎口・主郭の井戸跡など見所満載！でした。
また加園城の１キロメートル程南、独鈷山（３０６メートル）の山頂に独鈷山城が築かれています。
このお城も渡辺右衛門尉綱重が築いたといわれ『とちぎの古城を歩く』は加園城を本拠、独鈷山城を見張りなどの補助的な城と解されています。
独鈷山城は加園城から眺めただけでしたがこちらも石灰岩採掘の為でしょうか、山頂はバッサリと削られていました (>_<)

加園城
　　　

　　　　

独鈷山城



〇滝尾山城（下南摩城）　栃木県鹿沼市大字下南摩小字滝尾山
滝尾山城は比高１００メートルの滝尾山（標高２２５メートル）に築かれた山城です。
西に南摩川、東に大芦川を望み、南西には「竹ノ内」や「古宿」、東には「新宿」などの地名があります。
南摩秀村が築城したとされています。
滝尾山は南麓の招魂社からハイキングコースが整備され、歩きやすくなっています。
遺構は２つの峰を中心に堀切・土塁・虎口・石積（と思われる）などが残っていて、こちらも見応えがありました（＾_＾）

　　　

　　　

今回は平地・台地・そして山城とバラエティに富んだお城巡りでした。
１人では心が折れそうな藪漕ぎや直登も、みんなと巡れて楽しかったです。
今回も皆様には色々とお世話になりました～<(_ _)>

〇参考資料
・鹿沼の城と館　鹿沼市
・とちぎの古城を歩く　下野新聞社
・日本城郭大系４　茨城・栃木・群馬　新人物往来社
・中世城郭事典１　新人物往来社
・関東地方の中世城館〈1〉栃木・群馬　東洋書林