文春文庫
2011年12月 第1刷
2013年 7月 第7刷
解説・杉江松恋
598頁
会社員・杉村三郎を主人公とする「誰か」に続くシリース第二作
実は「誰か」に良い印象が持てず本書も読まないつもりだったのですが
宮部さんが読みたい気持ちに勝てず手にしました
妻の父親が会長を務める今多コンツェルン広報室に在籍する杉村三郎
アルバイトに雇った女性とのトラブルから、青酸カリによる連続無差別殺人事件へ解決へと繋がる物語
話を聞く相手から受ける印象、違和感から次の展開に繋がる行動をみせる杉村
藤沢周平さんの彫師伊之助捕物覚えシリーズの伊之助を思い出します
生まれつき持っている探偵性分ですね
アルバイト女性の心に潜む闇の恐ろしいこと!
彼女の性格分析の部分は読んでいて空恐ろしくなりました
しかし、彼女の悪意に満ちた行動が杉村の義父=大企業の力でねじ伏せられる部分は都合が良すぎやしないかと思いました
それと、杉村の人格ですが、何だか納得がいかないのです
妻の財産狙いでも出世狙いでもない、とか言いつつ、妻のお金で立派な家を手に入れ、一人娘にも何不自由ない生活をさせているのってどうなのでしょう?
杉村の給料に見合った生活をしているわけではないのですよね
ところが、次作「ペテロの葬列」では杉村夫妻に意外な展開が待っているとか
ずっと先になるかもしれませんがきっと読むでしょう^^
新聞連載小説ということで、諄いと思われる箇所多々あり
1冊の本にまとめる時には改稿して欲しいです
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