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映画・北の果ての小さな村で

2019年08月26日 | 映画(海外)

原題 UNE ANNEE POLAIRE
英題 A POLAR YEAR
2017年 フランス
【伏見ミリオン座】 

グリーンランド東部にある人口80人の村・チニッキラークの小学校へデンマークからやってきた29歳のアンダース
自分で8代目となる実家の農場を継ぐ気はなく、父の反対を押し切り教師になったアンダースは敢えて極寒の小さな村への赴任を希望しました

意気揚々と村にやってきたアンダースですが、10人の生徒たちは自由気ままで全く授業になりません
子供たちの家族も、自分たちを見下すヨーロッパ人を受容れる気持ちは毛頭ありません
村人たちは日常生活ではグリーンランド語を使いますし、中には全くデンマーク語を話せない人もいます
そしてアンダースはグリーンランド語が話せません
村人との溝が深まっていき孤立感に苛まれるアンダース
世話役のジュリアスに相談し、グリーンランド語を学び、一緒にカードゲームをするなど、少しずつ自分から村人に溶け込む努力を重ねていきます

アンダース、生徒のアサー、ジュリアス、猟師のトビアスらが犬橇で狩りに向かうシーンが素晴らしく美しいです
白熊を仕留める目的の猟でしたが、目の前に現れた子連れの母熊には銃を向けませんでした
撃つな、というトビアスの言葉に従う3人の穏やかな表情が晴れやかで好ましかったです
アンダースは数日間を共に暮らした狩りで真に村の暮らしを知り、村人と心を寄せ合うことができたのだと思います

 

外の暑さを忘れさせてくれる美しいグリーンランドの自然風景に魅入られ、人と人が理解し合うことの大切さを改めて知ったハートフルなドラマでした

 

なぜグリーンランドでデンマーク語を教えるのか分らず調べました
グリーンランドは1721年から1953年までデンマークの植民地だったとのこと
お恥ずかしい話ですが初めて知りました(学校で習ったかもしれませんが記憶無しです)
未だ、完全な独立とは言えない状況のようです
またひとつ、映画から歴史を学びました

 


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