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映画・シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢

2019年12月28日 | 映画(海外)
原題 L’LNCROYABLE HISTOIRE DU FACTEUR CHEVAL
2018年 フランス
【センチュリーシネマ】

フランス南東部の人口2000人にも満たない小さな村・オートリーヴに現存する“シュヴァルの理想宮”を33年という年月を費やしてたった一人で建造した郵便配達員・シュヴァル(ジャック・ガンブラン)の半生を描きます
実話というのに驚きました

19世紀末、妻を病気で亡くし一人息子を親族に預けて郵便配達の仕事を続けるシュヴァル
配達地域が変わり、未亡人のフィロメーヌ(レティシア・カスタ)と運命の出会いを果たします
↑↑ これはシュヴァルの上司・オーギュスト(ベルナール・ル・コク)の策略と思います
    シュヴァルのことを見守り控え目に応援する良き人です^^


人付き合いが苦手で村人から偏屈とみられているシュヴァル
娘のアリスが産まれてもその小さな生命とどう接してよいのかわかりません

ある日、配達の途中で石に躓いた彼は、その奇妙な形に心奪われ、娘・アリスのために石を積み上げて壮大な宮殿を創り上げるという奇想天外な挑戦を思いつきます
1日10時間、郵便配達の仕事を終えた後、10時間宮殿を作る毎日
村人に変人扱いを受けながらも父を慕うアリスと大きな愛情で夫を支えるフィロメーヌの存在が彼を励まし、少しずつ宮殿が出来上がっていきます
宮殿のデザインは突然湧いてきたものではなく、オーギュストから宛先不明で配達出来ない絵葉書を貰うことがあったのですが、その絵柄が宮殿のデザインに繋がっているようです
結婚前、フィロメーヌから配達をしながら何を考えているのか問われ、夢を頭の中に描きながら歩いている、と答えています
ずっと頭の中に蓄積されていたのですね

幸せな日々は続くかと思われましたが、苛酷な運命が次々と彼を襲います

後半は何度もこれでお終いかと思うほどの悲劇の連続で辛いシーンが多かったですが、ラストシーンには救われました

前知識ゼロで観賞
シュヴァルの理想宮が実在するとは知らず、宮殿全体を俯瞰する映像はCGなのかしら、すごいセットを作ったものだetc、感心しながら観ていました(笑)
戦争の影がほとんど落ちていなかったのも幸いでした

オートリーヴの自然風景も素晴らしく、静かな感動に包まれて映画館を出ました
    


現存するシュヴァルの理想宮
    


左上の画像はモアイ像をモチーフにしたもの
左下のは理想宮建造のきっかけになったシュヴァルが躓いた奇妙な形の石
    



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2 コメント

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Unknown (latifa)
2019-12-31 07:24:19
こにさん、こんにちは!
シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢
これ、すっごく見たい映画なんですよ、でも、上映してくれてるところが無い・・
いいなあ、、、いつもこにさんは、こういうミニシアター系映画を早々にご覧になっていて・・・

この題材になるオブジェといい、ガンブランさんが好きだし、そのうち見たら、またお邪魔します。
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latifaさん (こに)
2019-12-31 10:07:50
良かったですよ~。是非是非鑑賞してくださいね!

悲しいことですが、こちらでもここ数年ミニシアターの閉館が続いています。
応援の意味合いもあってなるべくミニシアターへ出かけるようにしています。たまにはシネコンへも行きますけど^^
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