朝日文庫
2019年12月 第1刷発行
2020年10月 第8刷発行
対談 書くことがない、けれど書く 小川洋子x今村夏子
255頁
中学3年生の林ちひろ
生れた時から病弱だったちひろを救いたい一心で「あやしい宗教」にのめりこんでいった両親
信仰のおかげか健康に育ったちひろですが、姉は両親に反発し家出、親戚とも疎遠になっていきます
ちひろの担任教師やクラスメート、近所の人々の反応もわかるし、子供を健康にしたいと願う両親の気持ちもわかります
すがったものがたまたま宗教だっただけのことです
はっきりとした結末は描かれておらず、その後を読者に委ねるラスト
色々考えさせられました
とりあえずはトラブルに遭った時や困ったことがあった時には広い視野を持って対処することが大事、かな
今村さん初読みです
ボチボチですが他の作品も読んでいこうと思います
芦田愛菜さん主演の映画は機会があったら、でよいかと^^
巻末収録の対談に先日読んだ小川洋子さん「琥珀のまたたき」に関するお話がありました
今村さんの「書いている途中で、もうこれはだめだって思ったことはありませんか?」に小川さんは、『琥珀のまたたき』で、「本当にだめだと思いました、主人公たちが閉じ込められちゃったときに、どうしたらいいのかわからなくなりました」と答えておられます
小川さんは「とにかく書きすぎる、閉じられた世界の中に詰まっているものを隅から隅まで書き尽くす」のだそうです
そして編集者に言われて書き直す…
対談を読んで、やはり再挑戦しようと決心しました
私の不向きな作家さんは、有川浩さん、恩田陸さん、石田衣良さん、とあと何方だったか数人いらっしゃいます。
人気なのでトライしてみるのですがやはりダメなんですよね。仕方ないです。
今村さんも、それほど…だったので他を読むにしても随分先になりそうです
色々と情報ありがとうございます。
とりあえず過去のお気に入り作家さんの積読山が低くならなくて新しい作家さんに進めないでいるので、後日、ということで(*^_^*)
もう一冊『父と私の桜尾通り商店街』という本も読みましたが、何やら不穏な作家さんですよね。奇妙な事をそのまま弥縫せず放置するものだから、読者は皆さんは「深読み」の嵐。
ちなみに今、私の机の上には『むらさきのスカートの女』が有ります。次の次に読む予定です。