松永美穂訳
新潮文庫
2009年7月5日 18刷
247頁
映画「愛を読む人」の原作
帯に
心の底から涙があふれでる「これぞ小説!」
とあります
これぞ小説!とは思いましたが涙は出ませんでした
世界が涙した名作、ついに映画化
とあります
映画のワンシーン
ベッドでミヒャエルがハンナの為に朗読しているシーンの写真が載っています
こういうシーンで観客を惹きつけようとするのは苦手
ですから映画は観なかったのですが原作を読んだ今、観てもいいかな、と思っています
ドイツ映画だったらもっと良かったけれど…
15歳の少年ミヒャエルと母親ほどの年齢の女性ハンナとの恋
時を経て再び出会った二人にナチスドイツによるホロコーストが大きな影を落とす
境遇ゆえ戦争犯罪者になるしかなかったハンナ
ホロコーストについて実態を知らなすぎたことを自覚するミヒャエル
ハンナが問う
「あなただったらどうしますか?」
重い言葉です
ハンナの死後もミヒャエルは考え続ける
ぼくはハンナを裏切ったのだろうか
ぼくはハンナに借りがあるのだろうか
ぼくは彼女を愛したことで罪ある者となったのだろうか
ぼくは彼女の思い出から離れるべきなのだろうか
人は本当に愛した人を失った後
このように考え続けるものなのでしょうか
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