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映画・プリンセス・カイウラニ

2012年07月24日 | 映画(海外)

 

2010年 アメリカ

原題 PRINCESS KA’IULANI

 

 

世界中から集まる観光客が美しい風景や海水浴、伝統芸能を満喫するリゾート地ハワイ

 

そこに昔、王朝が存在していたこと、王の名はカメハメハ1世

程度の知識しか持っていませんでした

 

王朝がいつ途絶え、ハワイ王国がいつアメリカ合衆国の一部になったのか

興味を持って調べたこともありません

 

この映画を観て、19世紀末にアメリカがハワイ王朝を転覆させ併合したことを知りました

アメリカ史にうもれた悲劇のプリンセスの生涯を描いた歴史ドラマです

 

 

ハワイ王国のカイウラニ王女(クオリアンカ・キルヒャー)は、幼いころに母親を亡くしたのだが、伯父の第七代国王カラカウアや伯母のリリウオカラニなどと一緒に王族の一人として幸せな生活をしていた

ところが、ある日反王制派の反乱が起きる

カイウラニの身の危険を案じた父親と共に父の故郷であるイギリスに向かい父の旧友テオの家に身を寄せる

通い始めた寄宿学校で激しい人種差別に直面、悔し涙を流すのだがテオの息子・クライヴや娘・アリスと心を通わせ落ち着いた月日を過ごすのだった

その間にハワイではカラカウア王が死去、妹のリリウオカラニが即位、米系移民によるクーデター発生、暫定政府樹立によりハワイ王朝は滅亡

その事実を知ったカイウラニはアメリカに渡り、米大統領夫妻と面談

持ち前の機知と外交手腕を発揮し懐柔に成功しますが、時既に遅し

リリウオカラニ女王は幽閉され、ハワイに戻ったカイウラニが見たのは完全に米系移民に支配された故郷だった

しかし、カイウラニにはある決意が芽生えていた

 

望まぬまま故郷を離れ数年を過ごし、戻ったと思ったらそこは自分の育った故郷ではなくなっていた

ハワイへの愛着と先住民としての誇り

カイウラニの祖先が築いた独立国だったハワイにはハワイ語や独特の社会、文化、伝統があり、それらをアメリカの前に消滅させてはならなかったのです

 

 

当初親米政策をとっていたカラカウア王は米帝国主義と米系移民の圧力に悩まされ、1881年、外交関係の改善を目的の世界周遊に出た折、日本にも立ち寄り、日本の皇族男子とカイウラニ王女との縁談を申し出ていたそうです

これは実現しませんでしたが、もし実現していたとしたら

真珠湾攻撃は無かったのかもしれません

しかし、日本が併合にやっきになっていたかもしれません

 

実在したカイウラニ王女はハワイ併合の翌年、23歳という若さで亡くなったそうです

エンディングで王女の写真を見ることができますが、美しく、理知的で気品に溢れた方です

 

学校では深く学ばない世界の史実をまた一つ映画から学ぶことができました

 


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2 コメント

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kintyreさん (こに)
2012-11-05 20:30:58
私も映画で初めて知りました。
学校の歴史の授業だけではわからないことがまだまだ世界にはありそうですね。
正しい歴史かどうかはわかりませんが映画を通じて学んでいきたいです。
返信する
Unknown (kintyre)
2012-11-04 20:02:57
こんばんは、この映画を観たことでハワイ王国がどのようにしてアメリカへ併合されたのかが始めて分かりました。
王女がスコットランドに渡っても常に祖国の事を心配していたことが手に取るように分かりました。
返信する

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