文春文庫
2020年7月 第1刷
2020年11月 第8刷
302頁
トランスジェンダーの凪沙は故郷の広島を離れ東京・新宿のニューハーフショークラブ「スイートピー」で働いています
ある日、育児放棄にあっていた親戚の少女・一果をあずかることに
常に社会の片隅に追いやられてきた凪沙と母の愛を知らずに育った一果
やがて二人の間に疑似母娘的な感情が芽生えます
凪沙は一果の母親になろうと決心しますが、一果の実の母親が彼女を広島へ連れ帰ってしまいます
凪沙が生活のため昼間だけ男として勤め始めた会社の同僚の何気ない気遣い、「スイートピー」で一緒だった瑞貴の再起にはホッとさせられます
草彅剛さん主演の映画を観て小説があることを知り読みました
内田監督自らが小説化したのだそうです
映画ではその表情から読み取るしかなかった凪沙や一果の心のうちが文字で著わされることでストレートに胸に突き刺さります
人間は愛の為にどこまで自分を犠牲にすることができるのか
母親になりたかった、ただそれだけだったのに、叶わなかった凪沙の無念、悲しさに草彅さんの儚げな姿が思い出されました
読んで良かったです。
これもlatifaさんが背中を押してくれたお陰です。
ありがとうございました。
<m(__)m>
お読みになられたんですねー。
>「スイートピー」で一緒だった瑞貴の再起にはホッとさせられます
そうそう!そこ、私も同じ様に思いました。