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おうち映画(海外)を5本

2019年07月06日 | 映画(海外)

「セールスマン」
原題 FORUSHANDE
2016年 イラン、フランス
【シネフィルWOWOW】

 

「別離」「ある過去の行方」などのアスガー・ファルハディ監督によるサスペンスドラマ

 

小さな劇団に所属し戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演している役者夫婦
住んでいた住宅が倒壊の危険があるということで引越をするのですが、急いでいたためきちんと調べなかったのが裏目に出ます
前の住人の荷物がまだ残されているうえに、彼女は自宅で性を売る商売をしており、夫が留守中にまだ商売をしていると思っていた男性がやってきてシャワーを浴びていた妻が暴行を受けてしまいます
事件が表沙汰になることを嫌がり警察に通報しない妻に業を煮やした夫は独自に犯人探しを始めます 

不幸な事件をきっかけに平穏な日々を送っていた夫婦の人生が少しずつ狂い始める様子を丁寧に描写しています

犯人を憐れに思い赦そうとする妻
犯人に仕返しをしないと気が収まらない夫
被害者が加害者に、加害者が被害者になってしまう理不尽さ
イスラムの伝統的な考え方と現代社会の間で苦悩しながら、それぞれの結論を見い出そうとしていきます

監督の過去作品同様、はっきりとした結末は描かれていません
そういうところが好みで、観ずにいられないのです^^

 

 

 

 

「トランス・ワールド」
原題 ENTER NOWHERE
2011年 アメリカ
【ムービープラス】

 

森の中のキャビンに引き寄せられるように迷い込んだ3人の男女を待ち受ける奇妙な運命を描いたサスペンスミステリー
夫と親戚の家に行く途中でガス欠に陥り、ガソリンを買いに行ったまま戻らない夫を探しているサマンサ(キャサリン・ウォーターストーン)
同じ様に車のトラブルに見舞われた青年(スコット・イーストウッド)
そして最後にやってきたのは若い女性(サラ・パクストン)
3人は、なぜ自分がキャビンに辿り着いたのか分っていません
助けを求めに森を出ようとするのですが、いつの間にか同じキャビンに戻ってきてしまい不安に駆られる3人
そこに現れたのが一人のドイツ人兵士
話を続けるうちに、3人は別の場所や時代からやってきたことが分ります
なぜ、キャビンに集められたのか
状況を理解した3人は、死のうとするドイツ人兵士を説得しそれぞれの人生を見直そうとします
全く前情報なし、期待せず観始めたのですが意外と面白かったです
3人のうち、最も新しい時代からやってきた若者役がクリント・イーストウッドの息子のスコット・イーストウッド
父親譲りの瞳がとても素敵且つ切なかったです
彼がね、一番気の毒だったかな
でも、いつかきっと、あの女性の息子として幸せに生まれてきてくれることでしょう

 

 

 

 

「コロニア」
原題 COLONIA
2015年 ドイツ、ルクセンブルグ、フランス
【ムービープラス】

 

1973年にチリのピノチェト軍事独裁政権下で起こった実話を映画化
軍事クーデターに巻き込まれ逮捕された恋人でジャーナリストのダニエル(ダニエル・ブリュール)を救い出すため彼が捕らわれた“コロニア・ディグニダ”に単身潜入するレナ(エマ・ワトソン)の勇気ある行動を描きます
コロニア・ディグニダとは慈善団体施設を隠れ蓑に「教皇」と呼ばれる元ナチス党員パウル・シェーファーが暴力で住人達を支配する脱出不可能な拷問施設なのでした
実話に基づくからこそ、恐ろしく心臓に悪い内容でした
ラストに流れる実際の写真と説明が切ないです
施設の実態が暴露された後もチリの国内情勢に格別な変化は無かったそうです…

エマ・ワトソン、強かったです!

 

 

 

 

「終電車」
原題 LE DERNIER METRO
1980年 フランス
【BSプレミアム】

 

1942年、ドイツ占領下のパリで、亡命したことになっているユダヤ人の夫を劇場の地下に匿いながら自らは支配人と女優として忙しく働くマリオン(カトリーヌ・ドヌーヴ)
劇中で恋人を演じる新進俳優と恋に落ちるのですが、彼はレジスタンスの一味なのでした
戦争、戯曲、夫婦愛、恋愛、どれもほどほど
ただただ、カトリーヌ・ドヌーヴの美貌と脚線美に目を奪われるばかりでした

 

 

 

 

「ある公爵夫人の生涯」
原題 THE DUCHESS
2008年 イギリス、イタリア、フランス、アメリカ
【スターチャンネル BS10】

 

故ダイアナ妃の祖先、デボンジャー公爵夫人のスキャンダラスな実話を映画化
18世紀後半のイギリスで、夫であるデヴォンジャー公爵(レイフ・ファインズ)の無関心や裏切りに苦しみながらも自身の信念と愛を貫こうとしたジョージアナ・スペンサー(キーラ・ナイトレイ)の生涯を描きます
当時は貴族の結婚で重要視されたのは家柄や後継ぎとなる男子を産むこと
それまで女子しか産めなかったジョージアナ
彼女の親友であり夫の浮気相手のエリザベス(ヘイリー・アトウェル)の3人の息子を見る夫の優しい目にショックを受けます
男子を産めないからといって冷たく扱われるなんて辛いですよねぇ
それも親友が浮気相手、同居しているなんてどういうこと?
と現代社会に暮らすワタクシは憤慨するのです
それはさておき
正妻という立場なので男児を産む義務だけは課せられているのですから何ともやりきれません
結局は、地位や品位を保つことが優先された時代
彼女は公爵夫人の地位を捨てることはなく、その才覚を生かし社交界で華々しい活躍をみせたのでした
結局のところほどほど幸せな生涯だったのでしょうか 

ジョージアナの母親役がシャーロット・ランプリングなのですが、中世の衣装や化粧がイマイチ似合わなくて残念でした

見どころは、古城でのロケシーンや絢爛豪華な衣裳かなぁ

 

 

 


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