バーバラ・ピム「秋の四重奏」

ロンドンに暮す定年間近の男性二人女性二人
全員がひとり暮し

物語は誰もが経験する平凡で些細な出来事を描いていくだけですが、温厚な表現に辛辣冷徹な人生批評がこめられています

『自分でやりたくないことは、やっちゃいけない。また他人に、どうすべきか指図させてはいけない。自分で決めるんだ。結局自分の人生なんだから』
女性のうち一人が亡くなり、遺品整理の為に集まった三人の会話の中の一文です

『生と死』の意味・無意味について考えさせられます