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おうち映画(海外)を5本

2021年05月04日 | 映画(海外)
「パンズ・ラビリンス」
原題 EL LABERINTO DEL FAUNO
2006年 メキシコ、スペイン、アメリカ
【ムービープラス】

1944年、フランコ独裁政権下のスペイン
軍の幹部で冷酷且つ残忍な義父から逃れたいと願う少女オフェリア(イバナ・バケロ)は昆虫に姿を変えた妖精に導かれ謎めいた迷宮へと足を踏み入れます
すると迷宮の守護神パンが現れ、オフェリアこそが魔法の地下王国のプリンセスに違いないと告げます
彼女は王国に戻るために3つの試練を受けることになるのですが…

オフェリアの見たものはスペイン内戦の現実から逃れたい余りの幻想だったのかそれとも真実だったのか
観る者に判断を任せるラストは切なく哀しいものでした

ダークですがディズニーの描く甘いファンタジーより余程面白かったです
               



「しあわせの絵の具」
原題 MAUDIE
2016年 カナダ、アイルランド
【Amazon Prime Video】

カナダの女性画家モード・ルイスと彼女の夫の半生を描く人間ドラマ

カナダ東部の小さな町で叔母と暮らすモード(サリー・ホーキンス)は買い物中に見かけた家政婦募集の広告を貼りだしたエベレット(イーサン・ホーク)に興味を抱き、彼が暮らす町外れの小屋に押しかけます
子供の頃から重度のリウマチを患っているモードと孤児院育ちで学もないエベレットの同居生活は当初はトラブルの連続でしたが徐々に互いを認め合い結婚します
ある日、魚の行商を営むエベレットの顧客であるサンドラ(カリ・マチェット)が2人の家を訪れ偶然モードが部屋の壁に描いた絵を見て彼女の絵の才能を見抜き、制作を依頼
やがてモードの絵は評判を呼びアメリカのニクソン大統領からも依頼がくるまでになりますが、これまで通りの暮らしを続ける2人でした

「ずっと愛されていた」と言って死ねるなんて、これ以上の幸せはありません
そしてモードの死後、彼女がずっと大切にしていた家政婦募集の紙切れを見つけた時のエベレットの表情の切ないこと!
不器用で無骨だけれど心根の優しい男エベレットのイーサン・ホークがカッコ良かったです
サリー・ホーキンスは「シェイプ・オブ・ウォーター」といいハンディを抱えながらも正直に生きる女性がよく似合いますね

エンドロールで実際の2人の映像とモードが描いた数々の絵が流れます
カナダの自然風景もとても美しく、その中で生きた2人の温かな愛情物語でした
             



「最高に素晴らしいこと」
原題 ALL THE BRIGHT PLACE
2020年 アメリカ
【Netflix】

原作 ジェニファー・ニーブン「僕の心がずっと求めていた最高に素晴らしいこと」

インディアナ州の小さな町に暮らす高校生のフィンチ(ジャスティ・スミス)は同級生のバイオレット(エル・ファニング)が橋から飛び降りようとしているところに遭遇します
バイオレットは数か月前に姉を交通事故で亡くして以来、周囲に心を閉ざしていました
自信も精神面に問題を抱えているフィンチはバイオレットのことが気になり始め、州内の名所を巡る学校の課題のパートナーに彼女を指名します
嫌々ながらも課題に取り組み始めたバイオレットは次第に笑顔を取り戻していきますが…

バイオレットよりフィンチの抱える問題の大きさに愕然としました
今、絶望の淵に立つ人たちにこそ観て欲しいと思いました
自分を本当に理解して受け入れてくれる人はきっとどこかにいるはず
バイオレットが最後にクラスメートに語るように、そんな希望を持って生きていって欲しいです

エル・ファニング
わずかな表情の動きで心の動きを上手く伝える演技が素晴らしかったです
ファッション、特にトップスが可愛らしいものばかりなのも素敵でした
             



「これが私の人生設計」
原題 SCUSATE SE ESISTO!
2016年 イタリア
【Amazon Prime Video】

天才建築家として国外で成功をおさめたセレーナ(パオラ・コルッテレージ)は、故郷が恋しくなり帰国
しかし、イタリアにおける女性の就労環境は厳しく、仕方なくカフェでアルバイトをして生計を立てることになります
カフェのオーナーでイケメンバツイチ男性フランチェスコ(ラウル・ボバ)と心を通わせていきますが実は彼はゲイでセレーナは失恋してしまいます
けれど彼とは真の友情で結ばれる仲となります
ある日、集合住宅が再開発案を募集していることを知ったセレーナ
あらゆる場面で女性への差別的な待遇を受けてきた彼女は案件を通そうと男性であるフランチェスコを架空の上司に仕立て上げて応募することにします

セレーナの苦労話がメインではありますが、奮闘と恋愛模様をコメディタッチでテンポよく明るく描いていて最初から最後まで、さらにエンドロールまで楽しく鑑賞しました

それにしてもイタリアでも働く女性、特に能力ある女性に対する男性の目は厳しいのですねぇ
何だかため息が出てしまいます
             



「ザ・レポート」
原題 THE REPORT
2019年 アメリカ
【Amazon Prime Video】


9・11同時多発テロ事件後、アメリカ上院の捜査官ダニエル・J・ジョーンズ(アダム・ドライバー)はCIAの拘留、尋問に関するプログラムの調査を命じられます
様々な資料をもとに調査を進めるうちにCIAが「強化尋問プログラム」と称して拷問を行い、その事実を国民にひた隠していたことなどが明らかになっていきます

テロに怯え、客観的な判断が出来ないまま行き過ぎた行為を正当化する組織と政治的に利用する議員
怖い映画でした
アメリカ、何と恐ろしい国でしょう
しかし、このような映画を制作できる国という点では日本よりマシかもしれませんね…
観終わってため息が出るばかり
多分、ずっと肩の力と眉間のシワが入っていたと思います
ちなみに、ポスターの赤で意図的に消されている部分は『TORTURE=拷問』です
             




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4 コメント

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「しあわせの絵の具」 (小米花)
2021-05-04 22:08:08
サリー・ホーキンスが好演してましたね。
イーサン・ホークは途中まで彼と気づかず見ていました。いい映画だったと思います。
「ザ・レポート」こにさんの感想で見てみたいと思いました。

https://blog.goo.ne.jp/mysketchbook/e/66f071b08c2d03285e72250654e7bf7a
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小米花さん (こに)
2021-05-05 09:42:47
サリー・ホーキンス
調べたら他の出演作も何本か観ているのですが記憶に無くて…。
イーサン・ホークも癖のある俳優さんですがそこが魅力ですよね。

「ザ・レポート」はアダム・ドライバー目当てで観ました。拷問云々のニュースと知らぬ間に報道されなくなっていたのは憶えていましたが、実際にこんなことがあったとは!
一度は観ておいても良い作品と思います。
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「ザ・レポート」 (小米花)
2021-06-04 17:19:41
やっと見ました。
ポリティカルドラマは最近あまり見ようとしなかったのですが、こにさんの記事で見てみました。
こわい話でしたが、アメリカの一面も垣間見られた気がします。
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小米花さん (こに)
2021-06-05 15:44:17
こういう内容の映画、私もたまには観なくては、と思ってやや無理をして観ます。
9・11に対してアメリカ人が持つ強い感情を知ることができただけでも良かったかと思いました。
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