「銀座１丁目交差点」。この交差点の北側は中央区の銀座１丁目の区域となり、銀座地区のエリアの中で北端部に位置する区域になります。この区域を抜けるとそこから先（北側）は中央区の京橋の区域になります。京橋のエリアに近いので金融関係のお店などが入居しているビル群が中央通りに沿って整然と続いています。
銀座１丁目交差点で中央通りとクロスしている道路は「銀座柳通り」です。その名の通り街路樹として柳の木々が多く植えられています。いつかこの通りも一度歩いてみたいと思います。ちなみにこの銀座柳通りの道路の真下には東京地下鉄有楽町線のトンネルが通っており、銀座一丁目駅という駅施設があります。
歩道から大通りへ顔を出して北側方向を見つめると首都高速道路の高架橋が見えます。あの高架橋が銀座１丁目と京橋３丁目の境界線になります。もともと銀座と京橋の境界にはとある川が流れていたのですが、このお話は次回にしたいと思います。
前回の記事で銀座の歴史を簡単に述べましたが、明治時代以降の歴史について詳しく述べてみたいと思います。江戸時代に銀貨の鋳造がおこなわれていた銀座は「職人の町」の雰囲気が強かったのですが、明治維新後には首都となった東京の中心街として発展していくことになります。
明治維新後すぐに大規模な区画整理が行われた銀座。明治５年（１８７２年）に銀座周辺を襲った大火が発生し、その後不燃都市として再生するために「銀座煉瓦街」と呼ばれる現在の銀座の区画の町が誕生しました。大通りなどを拡幅して火災の延焼を防止するなど、当時としては最先端の都市構想が採用されました。
２００９年に５０年の歴史があった旧ビルを取り壊して建て替えられた「ＰＯＬＡ銀座ビル」。株式会社ポーラは婦人用の化粧品の製造・販売等を行っている企業で、ここ銀座１丁目に「美容」「美術」「美食」の三つをコンセプトとしたビルが建っています。旗艦店「ポーラ ザ ビューティ 銀座店」やアートギャラリー、銀座初出店のレストランなどが入居しています。
当時の銀座は官営東海道本線（東京～横浜間）の東京側の起点である新橋駅と、東日本経済の中心地であった日本橋の間にあったことからこの銀座の町を日本の文明開化の象徴となる町にするという方向性のもと、多くの商人たちが銀座に進出してくることになりました。現在銀座の老舗と呼ばれているお店の多くはこの時期に進出してきた業者のことを指すそうです。
明治時代以降に地方から東京に移り住んできた人々が銀座の町に集うようになります。また明治時代から現れた「中産階級」と呼ばれる人達も銀座の町を発展させる原動力の一つとなりました。このときの銀座の区画は銀座１丁目から銀座４丁目までの狭いエリアだけでした。
銀座１丁目区域の中央通りに面した一画では現在大規模な再開発工事が行われています。オリックス不動産と米大手ヘッジファンドのエリオットが約４００億円で共同で再開発工事が進められています。敷地面積は約２２００平方メートルで商業ビルなどが建設されます。
大正１２年（１９２３年）９月１日の関東大震災によって銀座の町は大半が焼失しますがすぐに復興が始まります。東京市による帝都の復興事業によって昭和通りの整備、晴海通りや外堀通りの大幅な拡幅が実施されました。また大震災以降にそれまでの東京の繁華街であった浅草や上野の衰退によって相対的に銀座の存在感が増していくことになります。
震災後しばらくすると官営東海道本線が新橋駅から中央停車場（現在の東京駅）に延伸します。百貨店や劇場、喫茶店などが次々に登場し、震災後の不景気にもかかわらず銀座の町は発展を続けていきます。日本の対外戦争と戦局の悪化に伴う電力制限や贅沢品の規制などが行われる直前までが銀座の町の繁栄のピークであったと言われています。
「銀座通り口交差点」に到着しました。中央通りと銀座桜通りのクロスであり、中央通りの銀座エリアの中においては一番北側にある交差点です。
ＪＲ新橋駅前からここまで一直線であった中央通りはここで緩やかに（南側から見ると）左へカーブしていきます。その先は日本橋のエリアまで再び一直線の大通りとなります。
銀座通り口交差点から見上げた「京橋３－１プロジェクト（仮称）」の建設中の高層ビル（２０１２年６月下旬現在）の様子です。地上２４階地下４階建てのオフィスビルで２０１３年３月の開業を予定しています。銀座や京橋のエリアの雰囲気に似合うような落ち着いたデザインが素晴らしいと思います。
ズームで中央通りを京橋、日本橋方向を撮影してみました。ここから先は雰囲気は打って変わってオフィスビル街の中を散策していきます。
銀座１丁目は銀座地区の北端部です。その北側は京橋３丁目の区域につながっています。
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