11/23 モアノー探偵事務所 ケンちゃんの友達がいじめに
チュン太はここ数日ケンちゃんを見ていない。公園に行ってもいないのだ。
夏休みが終わり、運動会も済んだ。
だいぶ暑い日も減って暑いのが嫌いなスズメには幸いだった。
その午後公園に行くとケンちゃんの声がした。
チュンと言いかけてチュン太は息をひそめた。
ケンちゃんは一人ではなかったのだ。
ケンちゃんの横には少し大柄な男子がいた。
チュン太はケンちゃんの後の木の葉影に潜り込むと
観察した。
「あいつ、君をなぐったのか?」とケンちゃんが言った。
「うううん、なぐったのは栗田だ。 あいついつも岡本と一緒にいるだろ?」
「誰も止めなかったのかい?」
「止めるわけがない。 みんな岡本と栗田が怖いんだ。」
「僕が先生に話してみようか?」
ケンちゃんの友達はじっと考えていた。そして
「言うなら自分でやる。 きょうはもう帰りたいから」
と、ケンちゃんが何かいうのも待たずに行ってしまった。
その子が見えなくなるとチュンとチャン太はケンちゃんに声をかけた。
「ああ、チュン太、いたのかい? 久しぶりだね、元気?」
とケンちゃん。
チュン太は好奇心を押さえられずにチュン チュン チュンとかなり大声で
鳴いた。
「チュン太、聞いていたのかい? 彼は僕の友達で山田純平っていうのんだ。
僕の親友なんだ。 彼がいじめられていたなんて知らなかった。」
・・・・いじめ・・・
いじめってなんだろう? とチュン太は考えた。
山田純平は6年生の卒業後にスイスから帰国した。
純のおとうさんは大使館勤務だった。
日本語に問題がなかったので、インターネショナルスクールを止めて
地元の中学校に通い始めた。
英語の発音がすばらしく良くて、英語の先生なんか読むときは
いつも純平に読ませた。
ケンちゃんは賞賛の目で純を見て、積極的に純平と友達になったのだ。
しかし、クラスにはケンちゃんみたいな子ばかりではなかった。
純平が先生に読ませられるたびに嫉妬にかられる同級生もいた。
その一人が岡本隆だった。
岡本君は小学校のときから英語を習い、発音もそこそこ悪くなかった。
しかし、その発音にしたって、純平とか比較にならなかった。
おまけに純平は英語で話せた。
岡本君はどうしようもなく嫉妬した。
そしてその嫉妬心はだんだん意地悪な気持ちになっていくのだった。
岡本君は地元の小学校からこの中学に入ったので、
顔見知りの子が多かった。
だから栗田とか、その他の元小学校出身でグループを
なんなく作ることができた。
岡本君は純平に打撃を与えるチャンスを狙っていた。
そして運動会のとき、岡本君の考えるチャンスがきたのだ。
クラス対抗のリレーに岡本君の仲間はリレー選手の一人に
純平に投票したのだ。
多数決だったので、誰も、ケンちゃんも気がつかなかった。
純平は走るのは得意ではなかったし、この頃は
岡本君からプンプンに臭ってくる違和感に内心「どうしたものか」と
思っていたくらいなのだ。
しかし、純平は頑張り屋だった。
積極的に練習に参加して走れるときはいつも走っていた。
運動会の数日前、岡本君は純平をアンカーに決めたのだ。
岡本君の強い願いにもかかわらず、純平はクラスを勝利組に導いた。
純平はクラスの英雄だった。
これが岡本君が純平にとって「いじめっ子」になった瞬間なのだ。
続
チュン太はここ数日ケンちゃんを見ていない。公園に行ってもいないのだ。
夏休みが終わり、運動会も済んだ。
だいぶ暑い日も減って暑いのが嫌いなスズメには幸いだった。
その午後公園に行くとケンちゃんの声がした。
チュンと言いかけてチュン太は息をひそめた。
ケンちゃんは一人ではなかったのだ。
ケンちゃんの横には少し大柄な男子がいた。
チュン太はケンちゃんの後の木の葉影に潜り込むと
観察した。
「あいつ、君をなぐったのか?」とケンちゃんが言った。
「うううん、なぐったのは栗田だ。 あいついつも岡本と一緒にいるだろ?」
「誰も止めなかったのかい?」
「止めるわけがない。 みんな岡本と栗田が怖いんだ。」
「僕が先生に話してみようか?」
ケンちゃんの友達はじっと考えていた。そして
「言うなら自分でやる。 きょうはもう帰りたいから」
と、ケンちゃんが何かいうのも待たずに行ってしまった。
その子が見えなくなるとチュンとチャン太はケンちゃんに声をかけた。
「ああ、チュン太、いたのかい? 久しぶりだね、元気?」
とケンちゃん。
チュン太は好奇心を押さえられずにチュン チュン チュンとかなり大声で
鳴いた。
「チュン太、聞いていたのかい? 彼は僕の友達で山田純平っていうのんだ。
僕の親友なんだ。 彼がいじめられていたなんて知らなかった。」
・・・・いじめ・・・
いじめってなんだろう? とチュン太は考えた。
山田純平は6年生の卒業後にスイスから帰国した。
純のおとうさんは大使館勤務だった。
日本語に問題がなかったので、インターネショナルスクールを止めて
地元の中学校に通い始めた。
英語の発音がすばらしく良くて、英語の先生なんか読むときは
いつも純平に読ませた。
ケンちゃんは賞賛の目で純を見て、積極的に純平と友達になったのだ。
しかし、クラスにはケンちゃんみたいな子ばかりではなかった。
純平が先生に読ませられるたびに嫉妬にかられる同級生もいた。
その一人が岡本隆だった。
岡本君は小学校のときから英語を習い、発音もそこそこ悪くなかった。
しかし、その発音にしたって、純平とか比較にならなかった。
おまけに純平は英語で話せた。
岡本君はどうしようもなく嫉妬した。
そしてその嫉妬心はだんだん意地悪な気持ちになっていくのだった。
岡本君は地元の小学校からこの中学に入ったので、
顔見知りの子が多かった。
だから栗田とか、その他の元小学校出身でグループを
なんなく作ることができた。
岡本君は純平に打撃を与えるチャンスを狙っていた。
そして運動会のとき、岡本君の考えるチャンスがきたのだ。
クラス対抗のリレーに岡本君の仲間はリレー選手の一人に
純平に投票したのだ。
多数決だったので、誰も、ケンちゃんも気がつかなかった。
純平は走るのは得意ではなかったし、この頃は
岡本君からプンプンに臭ってくる違和感に内心「どうしたものか」と
思っていたくらいなのだ。
しかし、純平は頑張り屋だった。
積極的に練習に参加して走れるときはいつも走っていた。
運動会の数日前、岡本君は純平をアンカーに決めたのだ。
岡本君の強い願いにもかかわらず、純平はクラスを勝利組に導いた。
純平はクラスの英雄だった。
これが岡本君が純平にとって「いじめっ子」になった瞬間なのだ。
続
この彼女、好きだった。
すごく上手。
でも昨夜いろいろ初めてたくさん聞いてちょっと感じた。
渡辺さんはテクニックはすごい。
Mayちゃんの一番恐れていた人。
でも声がない。
きれいな声に聞こえるけどそれだけ。
最後のアッコの歌を歌う声ではない。
もっと適切な歌があったと思う。
歌手になれない・ならない理由なんとなくわかる。
Pj. 昨夜もキリは不愉快極まりなかった。
渡辺さんが勝つのではとみんな思ったけど、0.少々の差で
Mayが勝った。
落胆する渡辺さんを指でさして笑い転げる意地の悪さ。
すごく上手。
でも昨夜いろいろ初めてたくさん聞いてちょっと感じた。
渡辺さんはテクニックはすごい。
Mayちゃんの一番恐れていた人。
でも声がない。
きれいな声に聞こえるけどそれだけ。
最後のアッコの歌を歌う声ではない。
もっと適切な歌があったと思う。
歌手になれない・ならない理由なんとなくわかる。
Pj. 昨夜もキリは不愉快極まりなかった。
渡辺さんが勝つのではとみんな思ったけど、0.少々の差で
Mayが勝った。
落胆する渡辺さんを指でさして笑い転げる意地の悪さ。