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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

お金と経験値。

2009-03-04 22:43:03 | 日記
僕は経済学者ではない。
だが経済学者ふうに言えば社会に出るとはお金を稼ぐことになるだろう。
お金を稼ぐとはすなわち、個人の利益を追求すると同時に、公益の利益も増進することと説明するからだ。

だから例えば、時給800円のアルバイトをするということは、時間や労力を雇い主に提供することで800円分の社会貢献をすることでもある。
その時間と労力に見合わないと判断すれば時給1000円のバイトを探せばいい。
それであなたが満足するなら800円と、時間と労力との等価交換である。

だが僕はそうは思わないし満足もできない。
僕は経済学者ではないからだ。
時給800円のバイトなら、一時間あたり800円では満足できない。
それは1000円ほしいという意味ではない。
その考えは経済学者だ。
僕はお金にならない利益を求めたいのだ。
だからそれは相手に対しても同じようであるべきだと考える。
つまり、800円以上の働きと800円以上の利益を得ようと努める。
すなわち、成長だ。

話を換えよう。
RPGでは敵を倒すとふつうお金が手に入る。
だがお金しか手に入らないゲームはむしろ稀だ。
経験値が同時にカウントされるはずである。
システムは多種多様だから形やカウントの方法は違えど要は同じだろう。

なぜだろう。
答えは単純だ。
勇者は労働者ではないからだ。
お金を稼ぐために冒険をしているのではない。
だから、魔王を倒すのに、強い武器を手に入れただけではダメなのだ。
そのために経験値という別の要素が数値化されて与えられる。
勇者は、モンスターを倒すごとに少しずつ成長し、そしてお金も稼いでいく。
やがて彼は魔王の討伐という究極の目標を達成するのだ。

だから、もしあなたが魔王という究極の目標を達成するために、旅をするなら、時給800円を雇い主からもらえるからと言って満足していてはいけない。
確かに何時間も働けば、ブランドものの武器や防具で武装することはできるかもしれない。
けれど、それでは魔王は倒せないのだ。
時給800円のバイトなら、雇い主に時給1000円分の働きをしてもらったと思わせるくらいの働きをするべきだ。
そして、逆に800円以上の、お金にはならない経験値を獲得すべく、働くべきなのだ。

それが経済学者には見えない、社会を支える目に見えない「数値」となって蓄積されていく経験値なのである。
もちろん、自分を勇者として見なさず、労働者としてモンスター(人生の壁)と戦うというのなら、止めはしないが。

先日、仲間とずっと私語しつつづけているローソンのアルバイト店員を見て、こんなことを思ったのだ。
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