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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

ボードゲームの世界

2023-06-10 20:19:58 | 日記
いつの間にか、自宅にボードゲームとカードゲームが並ぶようになった。
子どもたちは、毎日のように「ゲームしよう」と誘ってくる。
少し前までは、負けるとすぐに不貞腐れていたが、最近はそうでもない。
(そうでもあるときもあるが)
子どもが生まれるまでは、ほとんどこの種のゲームをしてこなかった私だが、子どもたちとやるようになって、そのおもしろさに気づかされる。

上の子が特に好きなのは、「カタン」というボードゲームだ。
六角形のマップがカード上になっていて、それを組み替えることで毎回違うマップで遊ぶことができる。
マップの中央に数字を置いて、その縁に自分の街や道を築く。
二個のサイコロを振って、その数字が置かれているマスに、街に接している場合は資源がもらえる。
資源は数種類あって、それをあつめて街を大きくしたり、道を延ばしていく。

おもしろいのは、その資源を他のプレイヤーと交換することができる点だ。
相手に有利になるように仕向けながら、自分の資源を増やしていく。
二個のサイコロで最も出やすい目の、7が出ると、盗賊がやってくる。
資源のカードを持ちすぎていると、盗賊に奪われてしまう。
資源をため込んでいれば有利、というわけでもない。
街やカードにポイントがついていて、それが規定の数字に早く達成したら勝ち。

だいたい決着が付くまで60分ほどかかる。
うちには、拡張版もあるので、毎回やりたいようにアレンジしてやっている。
計算があるものの、小学生や幼児にもできる。
運の要素が強く、それでいて街を広げていく戦略も試される。

そこではいわゆるテレビゲームやスマホゲームとは全く違ったやりとりが発生する。
顔と顔を付き合わせて、相手に合わせながら、ルールを変更することもできる。
交渉して、計算して、相手を出し抜いて、準備や片付けまでがワンセット。
「カタン」だと多くのパーツがあるので、きちんと片付けなければ次にできない。
ルールを親と子で読みながら、確認して、時には解説動画を見て、「ゲームを作り上げる」感覚で楽しむ。

そこには、競争という部分と、一緒に作り上げるという協働性もある。
勝ち負けよりも、そこにいたる流れを楽しめる。
うちに遊びに来てくれた子が遊んだ後、「おもしろかった!」と自分の家で買ってもらう子もいる。
こうして、じょじょにボードゲームフリークを増やしているところだ。

子どもはおそらくいずれテレビゲームをほしがる年齢がくるだろう。
けれども、「ゲーム」とはほんらい、競争しながらともに作り上げていくものだ、という感覚は残るはずだ。
ほしいアイテムを手に入れるために、高いスコアをたたき出すために、最短のルートで、といった現実世界でも求められる苛烈な競争としてではなく、対人の面白さを彼らはボードゲームで学んでいる。


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